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2007/10/12

<総合>国際鉄鋼協会総会・新会長に李亀沢氏(ポスコ会長)選出

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    国際鉄鋼協会会長選出後、前会長のジョン・サーマUSスチール会長㊨から祝福される李亀沢ポスコ会長

 国際鉄鋼協会(IISI)はドイツのベルリンで第41回理事会・定期総会を開き、第31代会長に李亀沢ポスコ会長を選出した。任期は1年。韓国からの同協会会長選出は1996年の金満堤・浦項製鉄(現ポスコ)会長以来2人目。李会長は世界鉄鋼業界のトップとして、鉄鋼業界での二酸化炭素(CO2)排出抑制に本格的に取り組む考えを表明した。

 李会長は、南北頂上会談に経済界代表の1人として随行。平壌からベルリンに直行、7日の総会で新会長に選出された。「平壌に初めて行ってみたが、北朝鮮核問題がうまく解決されれば、大きな転換点を迎える。これにより対北投資もより前向きに検討する必要があるという考えだ」と述べた。

 李会長は、02年に国際鉄鋼協会の最高意志決定機構である執行委員会委員に選出後、05年から副会長職にあった。この間の活動で発揮したリーダーシップと鉄鋼産業に対するビジョン、ポスコCEO(最高経営責任者)としての卓越した経営手腕などが高く評価された。

 李会長は就任所感で、「二酸化炭素削減問題が世界鉄鋼業界の最大課題になっている」として、「京都議定書以降の気候変動協約論議に対処、鉄鋼業界の対策を模索すると同時に、鉄鋼の新規需要創出の活動を強化することで、世界鉄鋼業界の共同発展を図る」と述べた。

 現在、世界のCO2排出量に占める鉄鋼業界の比率は3・1%に達する。対策としては、トン当たりの鉄鋼から発生するCO2排出量をどれだけ減らすことができるかにかかっているが、世界最大の鉄鋼生産国、中国の出方が重要となる。李会長は、ポスコが世界で初めて商用化した親環境型のファイネックス技術の拡散を念頭に置いており、中国メーカーの加盟を積極的に働きかけると強調、総会には新規に8社が加盟した。未加盟メーカーの加盟推進で、世界粗鋼生産量基準55%にすぎない会員社を85%に高め、協会の権威を高める方針だ。