石油に代わる次世代エネルギー資源のガスハイドレートが韓国の東海深海底で採取された。結晶状態で賦存しており、火をつけると燃えだすことから、「燃える氷」の別名がある。この新エネルギー資源は全世界に10兆㌧埋蔵されているとされ、東海には韓国で使う30年分に相当する6億㌧程度に達する推定されている。産業資源部は、今後本格的な試掘を経て、2015年商業生産する計画だ。
産業資源部によると、2005年7月に韓国石油公社、ガス公社、地質資源研究院が共同で「ガスハイドレート開発事業団」を構成。この間、物理探査船を使って、東海で探査作業を行ってきた。その結果、19日に浦項を起点に東海へ135㌔、鬱陵島から南方100㌔の地点でガスハイドレートを採取するのに成功した。
試掘地点は韓国の排他的経済水域(EEZ)内であり、産業資源部関係者は、「外交的摩擦が起こる可能性はない」と語った。
今回採取されたガスハイドレートは、水深2072㍍の海底から7・8㍍堀り進んだ地質の中から発見されたもので、最下部から約2㌢の厚さで分布していることが確認された。
これによって、韓国は1980年にガスハイドレートを初めて採取した米国、日本、インド、中国に次いで世界5番目のガスハイドレート採取国になった。
ガスハイドレート開発事業団は、今回採取された結晶体の成分を分析した結果、99%が程度がメタン成分で、最上級のガスハイドレートであるとしている。
実際、22日果川の政府庁舎で実験したところ、零下270度の窒素筒に入れたガスハイドレートをとり出し、常温の状態に置くと、石ころ状態の結晶体からドライアイスのように気体が放出され、ガスの臭いが確認された。また、ライターで火をつけると
40秒程度燃えた後、液体だけが残った。燃焼するときに発生する二酸化炭素の量は、ガソリンの70%程度にすぎず、クリーンエネルギー源としても注目されている。
資源部によると、韓国は年間2300万㌧ほどの天然ガスを輸入しており、その購入費用は120億㌦に達する。今後商業生産が可能になれば外貨節約に大いに貢献することになる。
今後の計画によると、9月に14の試掘候補地の中から5ヵ所を選定し、本格的な深海底試掘作業を実施する。
世界的にもガスハイドレートを商業生産している国はまだなく、今後の先陣争いにも関心が集まりそうだ。