韓国証券市場が連日活況を呈しており、総合株価指数(KOSPI)は18日、史上初の1800を突破した。1700を超えてからわずか11日ぶりの高値更新だ。店頭市場のコスダックも、2002年のITバブル以来5年ぶりに指数800を突破。時価総額は両市場合わせて992兆ウォンに達し、1000兆ウォンが目前となっている。
KOSPIは18日、先週末より34・62ポイント上昇の1806・88を記録。翌19日も上昇を続けたが、20日はやや下がり1783・79で終わった。証券業界の間では、揺れ動きはあっても高値安定が続き、年内に1900を突破、来年には2000台入りするとの見方が有力だ。
コスダック市場も上昇が続いており、先週末に800・61を記録、800の大台乗せた。時価総額も初めて100兆ウォンを突破した。今週に入り、指数は18日に818・11に上昇したが、20日には797・27にやや下落する展開を見せた。
ともかく、KOSPIもコスダックも年初に比べて大幅な上昇を続けており、現在の高値上昇は、市場に溢れた資金が指数を押し上げる単純な「流動性場勢」と見ることはできないようだ。証券アナリストたちも「各種指標をみると、景気回復の兆しが確認され、企業利益も増加するなど経済の基礎体力が改善されている」と「理由のある指数上昇」と分析している。
例えば、各有力企業の自己資本利益率は平均13・5%に高まり、企業体質は強化されている。証券市場活況に火がついたのは04年初の類例のない低金利から始まった。
現在は5%台に上昇したが、それでも通貨危機前の2ケタ水準に比べれば低金利が継続しており、不動産不敗神話も崩れ、証券市場に資金が集まる条件がある。また、証券市場の類例のない活況が3年も続き、安定的に高い収益をあげられる投資先として認識され出したことも背景にある。事実、個人投資家が着実に増えており、これまで外国人投資家が市場を揺るがす強力な勢力だったが、最近では個人投資家の力が高まっており、食品など内需株を購入、これらの企業の時価総額を高めている。
ソウルなど6大都市の成人男女1000人を対象にした「投資性向に関する世論調査」結果によると、「株式市場が長期的に安定した収益先である」とする回答が45・8%に達した。また成人男女3人に1人は株式・ファンドに投資していると回答した。しかもそのうちの85%は「株価が下がってもそのままにしておく」という長期保有型だ。銀行預金を解約して株式・ファンドに投資する考えがあるという反応も32・1%に達した。この世論調査と関連、証券関係者たちは、「最近は小さな変動に一喜一憂せず、長期投資を通じて高い収益を上げようとする投資家が増えている」と分析している。
もっとも「過熱証市」を懸念、「最近では個人の信用取引が年初の1兆ウォンから6兆ウォンを突破するなど相場は過熱気味であり、今後調整局面がある」とする声もあるが、「上昇気流は当分続く」とする楽観論が大勢を占めている。一方、米ウォールストリートジャーナル紙は、韓国証券市場には市場多角化などの構造的変化が起こっており、欧米市場に強い一部有力株に動かされることはないと報じた。