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2007/01/19

<総合>東アジアサミット・経済統合へ研究開始

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    東アジアサミットの各国首脳。左から3人目が盧武鉉大統領

 フィリピンのセブ島で開かれた第2回東アジア首脳会議は15日、石油など既存エネルギーへの依存度を下げ、代替エネルギー開発に向けた地域レベルでの協力促進を謳った「東アジアエネルギー安全保障機構宣言」に署名した。会議に参加した16カ国の首脳らはまた、東アジア共同体、経済統合へ向けた民間レベルの研究開始に合意した。韓国は東アジア共同体の創設を積極的に進めるべきだとの立場を示した。
 
 今回の東アジアサミットには韓国、日本、中国、ASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国、インド、オーストラリア、ニュージーランドの16カ国首脳らが参加した。今回の主要テーマは、深刻な地球温暖化を防止するための「エネルギー安保」。盧武鉉大統領は、そのためには多角的な協力が必要であるとして、資源富裕国と消費国共同での石油開発を提案した。

 盧大統領はまた、教育分野での協力の一環として、来年ソウルで開催予定の「グローバル人的資源フォーラム」への域内諸国参加に対する期待を表明。鳥インフルエンザ対応に向けては情報交換体制の整備を、災害対応では早期の警報システムを整備することを提案したほか、加盟国間の活発な資源移動により健全な金融制度を構築することの必要性を強調した。

 さらに、東アジアサミットとASEANプラス3が役割分担を通じ相互に補いながら発展していくことを期待すると述べ、今後は東アジアサミットが地域平和定着と対立解消に向けた「平和フォーラム」機能を模索する必要があると主張した。

 主催国のアロヨ大統領は基調演説で、「16カ国の首脳らが域内の協力強化に対する共通の願いを持ってこの場に集まった。エネルギー分野における自立や人権・経済統合・社会正義に関する状況が進展することを希求する」と述べた。

 会議後、首脳陣は、化石エネルギー供給量減少、国際原油価格の不安定性、地球温暖化と気候変化などエネルギー問題に対する緊急対応の必要性と、これに向けた加盟国の緊密協議などの内容を盛り込んだ東アジアエネルギー安保に関する「セブ宣言文」に署名した。

 一方、前日の第10回ASEAN+3(韓・日・中)首脳会議で、盧大統領は特に、域内協力案として東アジア自由貿易協定(EAFTA)推進の原動力を生かすため、分野・産業別の後続研究の実施、域内科学技術人材育成を目的とするASEAN+3科学英才センターの設立を提案した。参加首脳らは積極的な支持を示した。

 長期目標である地域統合については、枠組みを巡って関係国で綱引きが行われている。だが、ASEANが2015年までにEU(欧州連合)並に地域連合に進むことに合意。ASEAN+3でも、この13カ国が中軸になることで一致した。EU加盟国が27カ国に拡大したように、拡大東アジア共同体も視野に入れた論議の行方を見守りたい。