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2008/05/23

<総合>今年・自動車生産600万台突破へ

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    稼働3周年を迎えた現代自の米アラバマ工場、この工場から累計66万5000台が出荷された

 知識経済部によると、今年の韓国の自動車生産が初の600万台(国内生産420万台、海外生産180万台)を突破する見通しだ。これは内需不振にもかかわらず、輸出好調と海外での増産によるものだ。特に海外生産能力が急速に増強され、米国、中国、インド、スロバキア、トルコなどの既存工場に加え、今年に入って現代自動車の北京第2工場、インド第2工場が稼動を開始した。

 韓国の自動車生産は年々増加しており、昨年は525万台、海外生産409万台、海外生産116万台)を記録した。今年は、海外生産が11万台増にとどまるが、海外生産は64万台の大幅増が見込まれている。輸出額は完成車が394億㌦に達し、部品(148億㌦)を含めると500億㌦を突破する見込みだ。

 自動車生産の世界ランキング(昨年基準)をみると、日本(1159万6000台)、米国(1075万1000台)、中国(888万台)ドイツ(619万台)に次いで韓国は世界5位につけ、シェア5・6%を占めている。

 韓国自動車業界のグローバル展開は目覚しく、海外生産拠点が急速に広がっている。まず米国。現在自動車の米アラバマ工場が20日、稼動3周年を迎えた。11億㌦を投入してアラバマ州モンゴメリー市に建設した年産30万台規模の同工場の完成で、現代自は北米地域で開発から生産、販売、マーケティング、アフターサービスに至る全部門にわたる現地化システムを構築した。

 アラバマ工場は、この3年間に「ソナタ」「サンタフェ」など累計66万5000台を出荷する実績をあげている。特に、1989年に米国向けに初輸出した「ソナタ」は、同工場の稼動で販売に弾みがつき、昨年までに100万台を超えるミリオンセラーとなった。米ではアラバマ工場に次いで、起亜自動車が来年の完成を目標にジョージア州で年産30万台の工場建設を進めている。

 一方、錦湖タイヤが最近、ジョージア州のメイコン・ビブ・カウンティでタイヤ工場の起工式を行った。現代自のアラバマ工場から270㌔、起亜自のジョージア工場から130㌔の距離にあり、今後両社の現地工場とも提携して米市場を攻略することになる。錦湖の米タイヤ工場は来年の完成予定で、生産能力は年間210万本。

 米国以上に中国での現地生産も活発だ。昨年末に起亜自が江蘇省塩城市に第2工場を完工したのに次いで、今年4月には年産30万台の現代自北京第2工場が完成した。これで現代・起亜自は中国でGM(ゼネラル・モーターズ)、フォルクスワーゲンと並ぶ年産100万台を超す生産体制を整えた。

 インドでも、現代自が南部のチェンナイに年産30万台の工場を完工、外資ではインド最大の年産60万台の生産体制を確立した。

 欧州では起亜自が昨年末にスロバキア北東部のジリナに30万台の工場を完工したのに次いで、現代自が来年の完成に向けチェコのノショビツェに年産30万台の工場建設を進めている。南米ブラジルでは、今年4月から現代自がエンジンなどの部品と技術を提供、現地企業がKD(現地組み立て)方式で年産5万台の工場を稼動させた。このほかロシアでも工場建設を進めており、現代・起亜自のグローバル展開に加速がついている。