仁川国際空港の第2段階工事が完了し、4000㍍の第3滑走路と新コンコース(搭乗棟)の運用が始まった。滑走路は、既存の3750㍍2本を含め計3本になり、航空機の運行回数が年間24万回から41万回に増加し、旅客処理能力は3000万人から4400万人へと大幅に増強された。これは、香港国際空港(4300万人)を抜く世界4位の水準だ。
アジアのハブ空港をめざして仁川国際空港が開港したのは7年前の01年3月。翌02年から4兆ウォンを投じて第2段階工事を進めてきた。20日のセレモニーには李明博大統領も出席、鄭鍾煥・国土海洋部長官や各国の駐韓大使、空港関係者ら300人とともに空港拡張を祝った。
第2段階工事は、①第3滑走路②30カ所雄の搭乗口が設けられたコンコース③60カ所の旅客・貨物機駐機場(147万7000平方㍍)④12万9000平方㍍の貨物ターミナルからなる。第3滑走路はエアバス380など超大型航空機の安全な離着陸に対応するため、韓国一長い4000㍍(幅60㍍)に設計された。また、旅客処理能力と共に貨物処理能力も年間270万㌧から450万㌧に拡充され、貨物処理量1位の香港(357万㌧)を追い越すと予想されている。
最も大きな変化は、現在の旅客ターミナルから北側の駐機場方向に1㌔ほど離れた場所に新設されたコンコース。地下2階、地上5階で、延べ面積は16万6000平方㍍。外国航空会社利用客の専用となる。
外国の航空会社利用客は、旅客ターミナルで航空券を受け取り、出国審査を終えた後、地下2階から無人運転の新交通システムの電車に乗り、新設コンコースに移動して飛行機に乗る。大韓航空やアシアナ航空など韓国の航空会社利用客は、これまで通り旅客ターミナルと通路で結ばれた搭乗口から飛行機に乗る。
コンコース4階には韓国文化博物館が設けられ、韓国の代表的文化遺産を展示するスペースとして活用される。韓国文化を直接体験できる伝統文化体験館なども設置され、外国人旅行客に韓国文化の香りに触れてもらう趣向だ。
仁川国際空港は開港時に47の航空会社が109都市に就航していたが、現在は70社・169都市に拡大している。国土海洋部は、第2段階拡張施設の運営で、2010年には40兆ウォンの生産誘発効果と26万人の雇用誘発効果があると予想している。今後さらに3つのコンコースを新設、駐機場、貨物ターミナルも拡張する計画だ。