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2008/03/07

<総合>「庶民生活安定」を最優先

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    ガラリと変わった閣議場。楕円形のテーブルは小ぶりになり、李大統領が左側中央に座るなど座席配置も変わった。写真下は李大統領㊨と韓昇洙国務総理

 李明博大統領は3日、初閣議を主宰し、庶民生活安定策を集中的に協議、ガソリン値下げのための油類税引き下げや電気料金引き下げなどを議決した。一部の閣僚内定者の入閣が見送りになったため、初閣議は大統領就任から8日目にずれ込んだが、李大統領は閣僚らに創意的な思考を求めるなど、「働く政府」としての姿を強く印象付けた。

 この日の閣議で李大統領は、「国際原資材価格が上がり、工業製品価格が上昇するのは不可抗力的であるが、庶民に影響を及ぼす“買い物かご(生活必需品)物価”は安定させなければならない」として交通料金や公共料金の引き上げを抑制する考えを示した。

 関係部署から対策が打ち出され、①庶民生活に影響の大きい国民住宅基金の住宅担保貸出金利を現行の5・2%で凍結②ガソリンと灯油、タクシー用LPガスなど輸送用石油類にかかる油類税の引き下げ③電気、鉄道、高速バス、郵便など17の中央公共料金の凍結④ごみ袋、下水道、地下鉄、市内バスなど11の地方公共料金引き上げ抑制を各自治体に要請することを議決した。

 初閣議の決定を受け、政府は5日、関係部署合同の庶民生活安定特別作業班会議を開き、7月から電気料金引き下げ、今月10日からガソリンなど輸送用油類税引き下げを決めた。油類税引き下げは10日の出庫分から適用、小売価格に反映されているかどうか、石油元売り4社とガソリンスタンド1万2000軒に対する調査を実施する。今回の税率下げでガソリン価格は1㍑当たり82ウォン下がる見込みだ。このほかに、通勤時間帯となる午前5-7時、午後8-10時の高速道路通行料金を最大で50%引き下げる。
  
 閣議ではまた、国家競争力強化会議を毎月開き、大統領が直接、規制改革の推進状況を点検することになった。規制改革をより迅速に推進する意思の表れだ。産業団地、工場設立、金融、放送、通信など経済再生に波及効果が大きい分野が重点的な改革分野となる。

 また、李大統領の重要公約の一つだった出資総額制限制度も上半期(1-6月)に撤廃する基本原則を確認し、関係法改正案の国会提出を決めた。時限を決め、廃止に乗り出したことは、この制度が経済再生の大きな足かせになっているとの判断がある。

 閣議はこのほかに、李政権で推進する193の国政課題の実践計画を今月中に樹立することを確認した。