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2008/02/22

<総合>李明博次期政権・初代内閣の陣容決まる

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    新政府の閣僚内定者を紹介する李明博次期大統領(中央)

 25日就任する李明博大統領の初代内閣の陣容が決まった。財政経済部長官に姜万洙・元財政経済院次官(62)、教育人的資源部長官に金道然・ソウル大学教授(55)、外交通商部長官に柳明桓・駐日大使(61)を起用するなど「実用主義」に沿った手堅い人事になっている。また、一度は決裂したハンナラ党と統合民主党との政府組織改編交渉が20日妥結し、統一部と女性家族部が復活、当初案より2部多い15部2処で決着した。

 李次期大統領は18日、統合民主党との政府組織改編交渉が決裂したことを受け、現行法の枠組みの中で13部の長官と国務委員内定者2人を発表した。しかし、その後の交渉妥結で海洋水産部を廃止する代わり、統一部と女性家族部(女性部に名称変更)が復活することになった。

 初代「経済トップ」となる財政経済部長官に指名された姜万洙・元財政経済院次官は、30年間にわたり経済畑を歩んできた正統派の経済通だ。通商産業部次官などの要職を経て98年に財政経済院次官に就いた。大統領職引き継ぎ委員会の経済1分科幹事を務めるなど新政権の経済ブレーンだ。

 教育人的資源部長官に起用された金道然・ソウル大学教授は、科学技術の専門家を起用すべきとの科学界の意見で組閣リストに名を連ねた。ソウル大学卒業後にソウル大学工学部長も務めた専門家だ。

 外交通商部長官に決まった柳明桓・駐日大使は、生え抜きの外交官として35年間、外交の第一線で活動、駐日大使前は外交通商部第1次官を務めた。指名を受け柳氏は、「未来を予測し、能動的に活動する外交を展開する」と語った。

 法務部長官となる金慶漢・元法務部次官(64)は、検察の要職を歴任後、金大中政権での法務次官で公職を終え、現在は弁護士事務所の代表。国防部長官の李相憙・前合同参謀本部議長(62)は、合同参謀本部議長時代に戦時作戦統制権の移譲時期を12年に先延ばしたことで注目された。

 行政自治部長官には元世勲・元ソウル市行政副市長(57)が、文化観光部長官には柳仁村・中央大学教授(56)が指名。両者とも李次期大統領のソウル市長時代に信頼を得た。農林部長官の鄭雲天・韓国農業CEO連合会会長(53)は、全羅南道で農場を経営する異色の人物。保健福祉部長官の金聖二・梨花女子大学教授(61)は青少年保護委員長も経験。

 今回の閣僚人事で財界が最も注目したのは、産業資源部長官となる李允鎬・全国経済人連合会常勤副会長(60)。公務員出身だが、89年から財界(LG経済研究院)に身を置き、昨年5月に全経連副会長に就任。「自由市場経済と小さい政府」を主張。「ビジネスフレンドリー環境づくりに全力をあげる」と強調した。

 唯一の女性長官となるのが朴銀瓊・大韓YWCA連合会会長(61)で、女性環境連帯の共同代表など、主に市民団体で活動してきた。労働部長官の李永熙・仁荷大学教授(64)は、経済正義実践市民連合の初代常任執行委員長。大学では労働法を講義。建設交通部長官の鄭鍾煥・元韓国鉄道施設公団理事長(69)は、交通部、交通畑で活躍。

 また、特任長官の国務委員に選ばれた南柱洪・京畿大学教授(55)は、金泳三政権で国家安全企画部安保統一補佐官も務めた北朝鮮通だ。全羅南道出身で、厳しい北朝鮮観を持つといわれる。存続することになった統一部長官に就くと見られる。もう1人の国務委員に内定した李春鎬・韓国自由総連盟副総裁(62)は、政界、女性界に幅広い人脈を築いている。

 今回指名された新閣僚は、人事聴聞会を経なければならず、最終的に任命されるのは今月29日にずれ込みそうだ。