韓国株式市場が活況を呈している。週明けの24日、KOSPI(総合株価指数)が先週末比31・24ポイント高の1612・22を記録、今年初めて1600を超えた。13カ月ぶりの最高値で、昨秋の世界金融危機以前の状態に完全回復した。26日には1614・12をつけて高値を更新した。サムスン電子株が史上最高値をつけるなど有力企業の株価上昇も目立つ。南北関係改善の兆しが見える中、米国の景気展望に明るい材料が出るなど海外与件の好転が大きく影響しているようだ。
週初めの24日の株価上昇は、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が先週末に「世界経済が大恐慌以後、最悪の景気後退から抜け出している」と景気底入れ発言なども追い風になった。
KOSPIが1600の大台に乗せたのは、昨年7月24日(1626・14)以来のこと。
この日は、外国人投資家の買いに個人投資家も加わり上昇幅を広げた。景気回復への期待感が反映された格好だ。25日はいったん下げ止まったが、翌26日は再び上昇した。これは、前日に米国の不動産・消費関連指標が期待以上の水準を示したことに好感したもので、中国株式市場の反騰もプラス材料になった。
特に今回、大型優良株の上昇に勢いがあり、サムスン電子、現代自動車の英文の頭文字をとって「SH場勢」という新語まで生まれた。それだけこれらグローバル企業の活躍に期待がかかっている。
中でもサムスン電子の躍進は目を見張らせるものがあり、24日の終値が3・42%アップの78万3000ウォンを記録、史上最高値を更新した。このままいけば100万ウォンも夢ではないとの観測も出ている。
同社の第2四半期(4~6月)の営業黒字は2兆5000億ウォンと好調だったが、第3四半期(7~9月)は3兆ウォンを超すとみられている。同社関係者は、「7~8月の営業実績の暫定資料をみて、さらに黒字幅が拡大しているので驚いた」と語った。
LG電子も好調だ。第2四半期に世界市場で携帯電話を2980万台売り、携帯部門の売上高が史上最大の4兆8181億ウォン(全売上の約30%)を記録した。また、テレビなど家電部門の上半期(1~6月)営業利益は史上最高の3億8600億㌦で世界トップに立った。LG電子は、第3四半期もこのような好調が持続する見通しで、株価の展望を明るくしている。
現代・起亜自動車も同様だ。世界の自動車業界は世界不況の影響をもろに受け、第2四半期の販売実績が前年同期比でフォード(マイナス32%)、トヨタ(同26%)、日産(同23%)と軒並み大幅減に陥ったが、現代・起亜は2%の小幅減少にとどまった。当期純益はむしろ8119億ウォンを記録。
世界シェアは7・5%を占め、トヨタ、GM、フォルクスワーゲンに次いで世界4位に上昇した。この勢いは株価を後押ししている。
現代モービス、LG化学、韓国タイヤなども歴代最高値を更新しており、韓国の有力企業が世界不況を乗り切り、業績を拡大していることが外国人投資家の買い集中を呼んでいるようだ。実際、過去5カ月間の外国人の買いは21兆ウォンに達し、持ち分率は4月の27%から31%に高まっている。
株式専門家らは、「サムスン電子や現代自動車など韓国の看板企業がグローバル市場で最終的に勝者になるとの期待があり、よほどの異変がない限り上昇場勢は当分続きそうだ」と見ている。