貿易立国の韓国は今年、年間輸出実績３６２０億ドルを記録して世界輸出ランクが英国を追い抜き９位に上がり、初のベストテン入りする見込みだ。また、世界輸出に占めるシェアも初めて３％を突破、３・09％（昨年２・６％）にアップする。このような躍進を背景に、知識経済部は、２０１４年には輸出６５８０億㌦を達成、世界８位入りを目標にした計画を発表した。

　今年の世界の輸出総額は11兆７６５５億㌦と予想されている。世界的な経済景気低迷で前年比23・４％の大幅減だ。韓国の輸出は13・９％減にとどまり、相対的に輸出ウエートが高まることになる。輸出ランクは、すでに１～９月現在でベルギーに次いで世界９位につけている。昨年の12位から３ランクアップだ。

　韓国の輸出減少幅が小さいのは、ウォン安で価格競争力が高まったことと、先進国市場に比べ金融危機の影響が大きくなかった新興国向け輸出が多かったためと分析されている。

　今年は特にＩＴ（情報技術）関連輸出の健闘が目立った。メモリー半導体では、サムスン電子とハイニックス半導体の世界シェアが第２四半期（４～６月）実績で61％（06年44・８％）を占めた。液晶ディスプレーも55・４％を占める上昇ぶりだ。携帯電話は世界１のノキアを抜く寸前まできている。また、造船不況で受注は大幅減だが、輸出（引渡し）は依然世界１位だ。自動車も現代・起亜自動車の市場開拓が進み、世界主要メーカーの中で最も好調が目立つ。

　知識経済部は30日、ソウルの韓国総合展示場（ＣＯＥＸ）で開かれた「第46回貿易の日」記念式で、さらなる輸出増大へ向けて「貿易取引基盤造成５カ年計画」を報告した。同計画にはさまざまな支援策が盛られているが、輸出保険の利用拡大などを通じて年間２００万㌦以上を輸出する中小企業１万社を育成するとした案が注目される。

　広範な多品種少量生産に本格的に対応しようというものだ。２０１４年の貿易規模１兆３０００億㌦を目標に、貿易収支は均衡をめざす。

　この日の記念式で、功労者８７６人に勲章・褒章と表彰が授与された。「金塔産業勲章」はＳＴＸ造船海洋、ＬＧディスプレー、セルトリオンなどに授与。１００万㌦から１５０億㌦に至る「輸出の塔」は昨年の１４０３社より11社多い１５０４社に授与され、現代重工業が「１５０億㌦の塔」に輝いた。