韓国証券市場は、年初から株価上昇が続いている。今年最初の取引を開始した3日から総合株価指数(KOSPI)は2070台まで上り、史上最高値をつけたが、その後も上昇気流に乗り、12日の終値は前日に続き最高値を塗り替える2094・95を記録。翌13日には開場直後、2108・09を記録、2100台の大台を突破した。北朝鮮リスクが言われている中、外国人投資家らの韓国株式投資熱も衰えておらず、韓国経済の成長可能性に対する信頼度は高いと分析されている。
KOSPIは1980年1月4日、100を基準にスタート。それから31年で20倍の2000を突破したが、この間に通貨危機やカード危機、世界金融危機などで証券市場は何度も危機に見舞われた。特に97年の通貨危機の際にはKOSPIは227まで下落。世界金融危機の08年には1000を割り込んだが、これらの危機を乗り越え、強い回復力を示してきた。
これまでの過去最高値は世界金融危機前の07年10月31日の2064・85だった。新年から最高値の更新を続けており、証券専門家の間では、年内2200~2400台にまで上昇するとの予測まで出ている。先進国の景気回復が不透明な中、高収益を求めて新興市場に押し寄せているグローバル資金が、今年も韓国株を積極的に買い付けると受け止めているようだ。
特に最近の傾向として注目すべきは、急速な高齢化、低金利、不動産市場沈滞などのため、優良株式を長期保有して老後に備えようという動きが目立ってきた点だ。これは、企業実績が高水準で安定していることも背景にある。実際に09年第3四半期(7~9月)から四半期ごとの上場企業純利益合計が20兆ウォンを超え、10年前に比べ2倍に増えている。
証券業界の専門家は、「外国人のバイ・コリア(韓国買い)と年・基金など国内機関の余力も安定的だ。特に、企業の絶対値上昇、証券市場の変動性縮小、家計資金流入などを軸に韓国株式に対する再評価が続く見込みだ。韓国企業も成熟期に入り利益増加率も今後は鈍化するが、グローバル競争力を備えた優良企業が継続登場するので心配はしていない」と指摘した。
一方、株価上昇は景気への後押し効果も高い。KDI(韓国開発研究院)が98年から08年にわたり総所得と株価、不動産を分析した結果によると、資産価格が1単位増えると消費がどれだけ増えるかを示す限界消費性向は0・02(2%)だった。これは資産価格が1億ウォン増えると消費は200万ウォン増えるということだ。
一方、為替相場をみると、ソウル外為市場で1月3日のレートは、1㌦=1126・50ウォンを記録、昨年末の前取引日より8・30ウォン切り上がった。その後もウォン高傾向は続き、12日の終値は1㌦=1119・40 ウォンを記録した。年初からのウォン高は、昨年の貿易黒字が過去最大の417億㌦を記録したとの報道や、北朝鮮が南北対話に乗り出したなどの報道も影響したとみられている。
昨年の年平均為替レートは1㌦=1156・30ウォンで、ウォン価値は、ドルに対して3・2%切り上がったが、今年はさらに7・2%切り上がり、1㌦=1050ウォン前後になるとの予想も出ている。