日本を襲った世界最大級のマグニチュード9・0の東日本大震災。「負けるな!頑張れ!」と励ます世界各国からの支援が相次いでいるが、韓国はいち早く107人(先陣5人含む)からなる緊急救援隊を派遣した。14日夜、救助犬2匹とともに被災地入りし、救助活動を開始した。一方、韓国マスコミは、今回の大震災を連日大きく報道、被災者救援キャンペーンを展開。募金場所には長蛇の列ができ、韓流スターが続々義援金を申し出るなど支援の輪が広がっている。「日本を助けたい」とボランティア志願者も続出。隣国の大震災を自分のことのように心配している。(2、3、7面に関連記事)
救助隊は、震災で最も大きな被害を受けた宮城県の宮城県総合運動公園内に本部を設置した。滞在期間は2週間の予定。15日午前から探知機や救助犬などを使って行方不明者の捜索作業を展開。16日、宮城県石巻市で孤立していた40代女性の金ヨンスクさんと金さんの姉や親戚の4人を救出した。日本在住の金さんに会いに3人が韓国から訪問中に被災し、大津波の影響で孤立していた。金さんの姉は「救援隊の姿を見たときは言葉にできないほどうれしかった」と語った。
韓国救援隊は、韓国人行方不明者の具体的情報が入れば、優先して捜索する方針で臨んでおり、韓国にいる金さんの身内から入った情報をもとに捜索し今回の救出となった。
外交通商部によると、韓国の緊急救助隊は14日午前8時10分ごろ、ソウル空港(京畿道城南市)に待機していた空軍のC130輸送機3機で日本に向け出発した。
緊急救助隊は、中央119救助団およびソウル市と京畿道の救助隊員100人のほか、外交通商部の人道支援課長、職員からなる。なお、同救助隊には医療スタッフ6人、通訳要員6人も含まれている。韓国政府は、日本側との協議により、追加で人員を派遣することも検討している。
これに先立つ12日、中央119救助隊所属の隊員5人と救助犬2匹を、日本に緊急派遣した。
韓国政府は今回の大震災の被災地に対し、復旧に向け最大限の支援を行う方針だ。政府関係者は「最も近い隣国で発生した大変な災害だ。人類愛の観点からも最大限の支援を行う」と語った。