韓米FTA(自由貿易協定)が15日で発効1年を迎える。この1年間の韓米貿易を見ると、韓国の対米輸出が増え、貿易黒字も拡大する成果をあげた。特に、自動車部品など中小企業の輸出増大が目立つ。また、米国の対韓投資が急増、韓国の雇用拡大に貢献した。
韓米FTAの発効で、昨年3月15日から韓国の7218品目(85・6%)、米国の6175品目(87・6%)の関税が撤廃された。
関税庁によると、昨年3月から今年1月までの対米輸出は538億㌦で、前年同期比2・67%増加した。対米輸入は391億㌦で7・35%減。これにより、貿易黒字が147億㌦に達し、黒字幅は44%拡大した。
関税優遇品目の輸出入動向(昨年3月15日から9月7日までのデータ)をみると、輸出増加率が14・2%を記録、それ以外の品目(マイナス2・4%)を圧倒した。輸入も関税優遇品目(2・1%増)とそれ以外の品目(マイナス14・6%)の差が大きかった。
関税優遇対象品目のうち、自動車部品、ゴム製品、繊維および化学機械などの輸出増加率が目立った。特に、中小企業・中堅企業が主に携わっている分野の対米輸出が好調だった。昨年3月から今年1月の実績で、金額的に最も多い自動車部品が12・6%増の52億2738億㌦を記録した。また、工具38・3%、家具46・9%とそれぞれ高い伸びを示した。輸出が低迷していた繊維も3・7%増加した。
投資面をみると、米国の対韓直接投資が急増。昨年第2~第3四半期(3~12月)に32億4800万㌦(申告基準)を記録した。前年同期比167・5%増だ。知識経済部関係者は「米国の投資類型を見ると、M&A(吸収・合併)を通じた製造業への投資が多い。それだけ国内で雇用が増えた」と述べた。
米国は世界のGDP(国内総生産)23%を占める経済大国だが、韓国はFTA締結までは7年を要した。賛否の論争が戦わされたが、世界経済が厳しい中で対米輸出は増加する結果をあげた。崔京林(チェ・ギョンリム)・FTA交渉代表は、「発効から1年で多くの成果があった。特に関税優遇品目の貿易結果をみれば、明らかだ」と強調した。
マランティス・UTSR(米通商代表部)副代表は韓米FTAの1年間の成果について「FTAと直接的な関連がない干ばつやエネルギー価格変動でトウモロコシや石炭の輸出が減ったことを考慮すれば、米国の対韓輸出は2・5%増えた。自動車輸出は48%増加し、化学製品や農産物の輸出も拡大した」と説明。韓国の対米農産物輸出は14%増えるなど、双方が利益を得ていると主張した。