国会本会議は20日、政府組織を15部2処18庁から17部3処17庁に拡大する再編案を可決した。政府組織法改正案提出から50日。新政権発足から24日。この間、閣僚も揃わず、政府機能に支障をきたしたが、政府組織法の成立でやっと本来の機能発揮が可能になった。改正案は、未来創造科学部の新設など朴槿恵大統領が願った基本的な枠組みをほぼ貫徹した形だ。これまで青瓦台(大統領府)中心に進められてきた国政運営は、内閣中心体制に移行することになった。
政府組織再編案をめぐり対立を続けていた与党セヌリ党と最大野党・民主統合党は17日、党幹部による交渉で放送振興政策を政府機関の放送通信委員会から新設予定の未来創造科学部に移管することなどで合意した。ただし、放送の公正性を担保するため、ニューメディア関連事業の許認可時、放送通信委員会の同意を得るようにした。
新設の未来創造科学部長官と海洋水産部長官の人事は、国会聴聞会を経て今月末には決まる見通しだ。
朴新政権は先月25日に発足したが、今月5日までが会期だった臨時国会で再編案を可決・成立できなかった。
このため閣僚の人事などが遅れ、国政運営に支障が出ないように、青瓦台で首席秘書官会議を毎日開催して対応してきた。許泰烈(ホ・テヨル)・秘書室長は、政府組織法をめぐる与野党の合意を受け、今後は通常通り週2回にすると明らかにした。
朴大統領は18日の首席秘書官会議で、本格的な国政運営を進めるよう指示。「国民の生活を安定させなければならない。良い種を選んでまけば1年の農作業がうまくいくのと同じで、今は今後5年間の国政の種をまくという気持ちで臨んでほしい」と強調した。
また国政課題の「経済復興」について言及し、「経済復興のため韓国経済と社会全般のパラダイムの変化が必要だが、その核心は創造経済と経済民主化だ」と強調した。
一方、新政権発足時に政府組織の再編を繰り返す悪循環に今回で終止符を打つべきだとの声が高まっている。政府組織法改正をめぐる政界内の争い、新政権発足の遅れ、組織再編に伴う公務員異動、コスト発生など影響があまりに大きいためだ。
政府組織再編は、1948の大韓民国政府樹立から65年間で、中央政府レベルだけで30回以上行われた。政府組織再編に伴うコストも無視できない。名称を変更するにも資金を要するが、組織再編に伴う業務の空白、公務員の異動にははるかに多額のコストがかかる。今回の組織再編で異動する公務員は4万人に達する。