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2013/04/05

<総合>経済政策基本方針・景気浮揚へ政策手段総動員

  • 経済政策基本方針・景気浮揚へ政策手段総動員

    経済政策点検会議で発言する朴槿惠大統領(左から2人目)

 朴槿惠大統領主宰で新政権発足後初の経済政策点検会議が開かれ、経済政策の基本方針を決めた。最大の課題は経済活性化と国民生活の安定。景気沈滞が予想以上に深刻との判断のもと、今年の成長率予測値を3・0%から2・3%に大幅下方修正し、政策手段を総動員して景気浮揚に取り組む方針だ。15兆ウォン規模の補正予算の編成に着手する一方、内需景気を刺激するため不動産緩和対策を発表した。韓国銀行に対し、金利引下げなどの金融緩和圧力もかけている。朴政権が就任初年度から「経済非常事態」に突入した格好だが、補正予算を正当化するためのアリバイ作りだとの指摘もある。

 今回の成長率の大幅な引き下げは大きな驚きだ。これは政府系や民間機関の予測値のうち最も低い。グローバル投資銀行の予測値も、これよりは高い。昨年9月の予算編成時の4%成長に比べると1・7ポイントも墜落している。

 この厳しい予測値は、成長率が7期連続で前期比1%を下回っており、輸出・投資とも後退するなど各種指標も短期間で改善する見通しにないからだ。玄旿錫(ヒョン・オソク)・経済副総理は「類例のない低成長が2年近く続き、経済成長の活力が大幅に落ち込んだ状態」と診断。補正予算や経済活性化対策について「経済回復に対する確信を市場に与えるレベル」にまで推進する考えを示した。

 政府はこのため、6月末までに財政と金融・産業政策を網羅した61件の経済活性化政策をまとめ、早期に実行することにした。ここには2日発表された不動産市場総合対策と追加補正予算、金利および総額限度貸出拡大、輸出および投資活性化対策などが含まれている。

 崔相穆(チェ・サンモク)・財政部経済政策局長は「新しい対策は早期執行程度では不十分で、強く速かに推進しなければならない」とし「政策が成功すれば、下半期には雇用が30万人以上発生し、成長率も2%後半から3%に回復すると期待している」と述べた。

 朴大統領も「景気不振による庶民経済の苦労を減らすのに政策力を集中しなければならない」と述べた。しかし財源が問題だ。今年の税収は景気沈滞で当初予想より6兆ウォン以上減る見込みだ。地下経済の陽性化を通じて一部を埋めても足りない。趙源東(チョ・ウォンドン)・経済首席秘書官は「昨年確定した今年の歳入予算には相当な過剰計上があると判断している」とし、「歳入が足りず、歳入予算の減額修正が避けられない」と述べた。

 こうした状況で大型補正予算まで編成すれば、均衡財政をあきらめるしかないが、補正予算の前提となる景気認識を問題視する向きもある。「日米とも景気回復の動きがあり、韓国も成長はダウンしているが、少なくともマイナスではない」と指摘している。

 ちなみに、国家財政法で補正予算の編成について①戦争や大規模自然災害が発生した場合②景気沈滞・大量失業など対内外状況に重大な変化が発生するかその恐れがある場合などに厳格に制限している。