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2013/06/07

<総合>アフリカ支援外交スタート

  • アフリカ支援外交スタート①

    ウガンダのムセベニ大統領と会談する朴槿惠大統領

  • アフリカ支援外交スタート②

    モザンビークのゲブーザ大統領と会談する朴槿惠大統領

 朴槿惠政権による「アフリカ支援外交」がスタートした。朴大統領は先月30日、青瓦台(大統領府)でウガンダのヨウェリ・カグタ・ムセベニ大統領と首脳会談を行い、経済交流拡大などに合意した。ムセベニ大統領の訪韓は修交50周年を迎えて朴大統領が招待したもので、大統領就任後、国内で首脳会談を開くのはこれが初めて。続いて4日には、モザンビークのアルマンド・ゲブーザ大統領と首脳会談を行い、両国間の交流・協力策を協議した。

 ムセベニ大統領は内戦を経て1986年からトップの座にあり、この間の近代化推進で、「ウガンダの朴正熙(パク・チョンヒ)大統領」ともいわれている。

 朴大統領はムセベニ大統領との会談で「21世紀の世界経済の新たな成長エンジンはアフリカだと思う。ウガンダの目覚しい発展がこれを物語っている。今後、発展の経験も積極的に共有したい」と強調した。

 これに対し、ムセベニ大統領は「韓国がこの50年間で成し遂げた大きな変化はアフリカにとって手本となっている」と評価。韓国の農村を改善した「セマウル運動」にも関心を示すなど、韓国との協力強化を期待した。

 両氏は昨年、両国が無償援助について結んだ基本協定と関連し、具体的な事業推進計画を盛り込んだ協定書に署名した。

 ゲブーザ大統領との会談では、貿易・投資、エネルギー・資源、セマウル運動、開発協力、ODA(政府開発援助)など多くの分野で意見交換し、経済協力の強化などに合意した。両国間貿易は、07年の2500万㌦から昨年には1億1000万㌦に増加している。

 モザンビークは天然ガスや原油など豊富なエネルギー資源を活用し、2007年以降、毎年約7%の高成長を続けており、韓国企業も多数進出している。

 韓国ガス公社が天然ガス開発事業や発電用・都市ガス配管網の建設事業を行っているほか、暁星などが太陽光発電所や送配電網の建設事業に加わっている。

 韓国はモザンビークをODA重点協力国に指定しており、これまで3534万㌦(無償約672万㌦、有償約2861万㌦)を支援している。今後、農村開発や人的資源開発、電力・交通分野を中心にモザンビークと協力を続けていく方針だ。

 朴政権が国内で行う初の首脳会談の相手国にアフリカを選んだのは「浮上する大陸」といわれるアフリカの潜在力を意識したからだ。

 青瓦台(大統領府)関係者はアフリカについて「資源の宝庫であり最後の成長エンジンだ。重要な協力パートナーとして浮上している」と指摘。「とりわけ、ウガンダとモザンビークは政治的な安定や急速な経済成長を見せている国で、エネルギーやインフラなどさまざまな分野で高い潜在力を持っている」と説明した。

 政府はアフリカ諸国の指導者らが韓国の経済発展モデルに関心を示していることを受け、地域別に拠点国を指定し、企業と共同で進出する方法を模索している。また、ウガンダなど東南アフリカを中心にセマウル運動の実験村を選定し、中西部に拡大していく計画だ。