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2014/06/06

<総合>韓国経済支える・対中輸出に異変

  • 韓国経済支える・対中輸出に異変
  • 韓国経済支える・対中輸出に異変②

    中国で販売されている韓国製テレビ

 韓国経済を支えている対中輸出に異変が生じている。産業通商資源部と韓国貿易協会によると、急激に伸びが鈍化していた中国向け輸出が、5月にはついにマイナスに転落した。前年同期比9・4%減の113億1000万㌦だ。対中輸出の落ち込みは、中国の経済成長率鈍化などの影響が大きいが、貿易構造上の問題もあると指摘されており、対策が急がれている。

 5月の地域別輸出をみると、対EU(欧州連合)輸出が32%の高い伸びを示し、対米輸出も4・5%増加した。これに比べ、対中輸出の大幅下落は対照的だ。月間ベースで対中輸出が減少したのは昨年2月(1・1%減)以来のことだ。

 対中輸出は毎年20%を超える伸びを示し、2010年には30%を超えた。だが、その後勢いは落ち、12年には0・1%にまで急低下。昨年は8・6%まで回復したが、今年は再び落ち込み、1~5月の伸びは1・3%にとどまった。輸出全体の伸び率3・1%を大きく下回った。特に、5月の前年同月比9・4%のマイナスは業界にショックを与えている。

 対中輸出は、韓国の輸出全体の26・1%(昨年)を占め、韓国経済に重要な役割を果たしている。対中輸出が低迷しているのは、人民元の切り下げやウォン高、韓国製品の価格競争力低下などが挙げられる。また、成長率鈍化や製造業の低迷を受け、中国政府が内需拡大政策を取ったため、対中輸出にブレーキがかかったとの指摘もある。


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