旅客船「世越号」沈没事故から16日で2カ月。事故の影響で凍てついた経済の再活性化の動きが活発化し出した。政府は経済界に投資を呼びかける一方、消費心理の回復へ向けて対策を急いでいる。経済界も事実上中断状態だった新製品発売やマーケティング活動を再開し始めた。沈滞ムードを一新すべく、再び経済に総力を傾ける構えだ。
政府は今月末に下半期(6~12月)の経済運用計画を発表する予定だ。経済政策の焦点を内需活性化と民生安定に置き、追加的な消費拡大策を打ち出すことにしている。特に萎縮しているサービス業、中でも零細自営業者の支援を拡大する方針だ。だが、この2カ月の内外需の落ち込みを勘案すれば、今年の経済成長率は下方修正が避けられない見通しだ。
政府の当初の経済成長率見通しは3・9%。KDI(韓国開発研究院)は世越号沈没事故などによる内需回復の遅れを理由に、当初予測より0・2ポイント低い3・7%に修正した。民間消費増加率は当初の3・6%から2・7%に引き下げている。
現在の経済状況は依然として厳しい。韓国銀行が調査した5月の消費者心理指数は、前月比3・6ポイント低い105で、8カ月ぶりの最低値だ。統計庁の4月の産業活動動向をみると、消費販売は前月より1・7%減り、サービス業の生産は1%下落した。内需萎縮の衝撃は特に零細事業者を揺さぶっている。
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