昨年来の原油価格下落は、エネルギーの97%を輸入する韓国産業界にとって絶好の好機到来だ。すでに航空・運輸、海運業界など石油多消費業界は原油安の恩恵を受けており、不況の鉄鋼業界も自動車用鋼板に限っては業績を著しくアップさせている。産業界全般に原油下落による生産コスト減の効果が期待できる。専門家たちは「今こそ投資のチャンスであり、産業競争力を強化し、先送りしていた効率の低い施設の構造改革も推進すべきだ」と主張している。また、新エネルギー産業の育成も急がれるという指摘も多い。
韓国は、年間の原油輸入代金が1000億㌦を超える世界5位の原油輸入国だ。この金額はGDP(国内総生産)の7・6%を占め、G20(主要20カ国・地域)ではインド(7・9%)に次いで2番目に多い。
産業研究院分析によると、国際原油価格が前年比35%程度下落した1バレル=63㌦を維持すれば、国内産業の総生産費用は47兆ウォン節減される。現代経済研究院は、原油価格が10%下落すればGDPが0・27%増えると推定している。
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