韓国銀行が発表した国際収支(速報値)によると、昨年の経常収支は894億2000万㌦の黒字を記録した。黒字幅は過去最高だった2013年より82億7000万㌦(10・2%)拡大し、3年連続の記録更新となった。経常収支の黒字拡大は、商品収支(貿易収支に相当)の大幅黒字によるものだが、輸出が振るわない中で輸入のさらなる縮小現象が表れる「不況型の黒字」を懸念する声もある。
経常収支は、国際収支を評価する基準のひとつだが、海外とのモノやサービス、投資など全体の取引状況を示す最も重要な指標で、「国家の家計簿」というべきものだ。この経常収支が黒字化していることは、海外からモノやサービスを購入することを担保する。つまり、韓国経済が海外で稼ぐ力を示し、韓国の国力を表わしているともいえるものだ。
韓国の場合、長い間赤字状態が続いていたが、98年に黒字転換し、その後黒字基調を維持。最近では、12年508億㌦、13年811億㌦、14年894億㌦と3年連続で最高値を更新した。
昨年は、経常収支で最大のウエートを占める商品収支の黒字が928億9000万㌦で、前年の827億800万㌦を100億㌦ほど上回った。半導体や自動車、船舶などがけん引し、輸出が6215億4000万㌦を記録し前年比0・5%増えた半面、輸入は1・3%減少の5286億5000万㌦にとどまったためだ。
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