朴槿惠大統領と安倍晋三首相は2日、青瓦台(大統領府)で就任後初の韓日首脳会談を行った。2012年5月、当時の李明博大統領と野田佳彦首相との会談後、3年半ぶりに実現したもので、予定を上回る100分間にわたり対座し、最大懸案の従軍慰安婦問題について「早期解決に向けた協議を加速させる」ことで合意した。また、TPP(環太平洋経済連携協定)やLNG(液化天然ガス)輸入などの経済分野での協力を強化することでも一致した。両国関係改善の扉を開く会談となったが、従軍慰安婦問題で早期決着に合意しただけに、両首脳の責任も生じることになった。
両首脳は、約1時間に及ぶ単独会談で半分以上を従軍慰安婦問題などお互いの立場を言い合った。朴大統領は「従軍慰安婦問題が両国関係の改善の足かせになっている。被害者が受け入れることができ、国民が納得するレベルで早期解決されるべき」と強調。安倍首相は「歴代内閣の歴史認識を継承している。未来志向的な協力関係を構築し、未来の世代に障害物を残してはいけない」とこれまでの発言を繰り返した。
名乗りを上げた元従軍慰安婦のうち生存者は47人になり、平均年齢は90歳前後で時間が切迫している状況だ。双方の立場の差は依然大きいが、従軍慰安婦の置かれた状況も鑑み、「早期解決」の合意にこぎつけた。朴大統領は年内解決を希望したが、時限は設定できなかった。今回の合意により、両国外交当局の局長級協議が今月末にも行われる見通しだ。
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