政府は28日、青瓦台(大統領府)で朴槿惠大統領主宰の経済関係閣僚会議を開き、10兆㌆の補正予算を含む20兆㌆以上の財政出動を盛り込んだ下半期(7~12月)経済運用方針を決めた。大型の財政出動に踏み切ったのは、輸出と内需の不振が続く中、企業の構造調整を目前に控えた状況で英国のEU(欧州連合)離脱ショックが発生し、景気がさらに悪化する可能性が高まったからだ。政府はまた、今年の経済成長率見通しを当初予想の3・1%から2・8%に引き下げた。財政企画部当局者は「財政出動がなければ2%台半ばまで下がる」と厳しくみている。
政府は10兆㌆の補正予算を、国債を発行せず、歳計剰余金や超過税収などで充当し、雇用拡大効果が大きいインフラ事業を中心に編成することにしている。また、補正予算以外に、政府系企業による投資拡大、各種基金の用途変更、政策金融の拡大などで10兆㌆をやや上回る財政を確保する。
朴大統領は「内外の経済状況が厳しく、特段の対策がなければ、下半期に成長と雇用が同時に委縮する懸念がある。企業の構造調整過程で大量失業が発生し、国民の苦痛が増す」と危機感を募らせた。財政支出は失業者支援など雇用対策に重点的に振り向けられる見通しだ。
つづきは本紙へ