文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、仁川国際空港公社で12日に行われた非正規職労働者ら現場の声を聞く行事に出席し、「任期内に公共部門の非正規雇用をゼロにする」と言明した。文政権は雇用創出とともに非正規職問題の解決を最優先課題に掲げており、まず公共部門で実績をつくり、民間部門に広げる考えだ。文大統領は｢少なくとも下半期（7～12月）中に具体的なロードマップを作る」と明らかにした。

　文大統領は選挙戦で、①非正規職の正規職転換支援拡大②非正規職を過剰に雇う大企業に対する非正規職雇用負担金制度の導入③同一労働・同一賃金実現のための非正規職差別禁止特別法の制定などを公約に掲げていた。また、公約集には非正規職を代弁する労働会議所の設立が盛り込まれていた。ロードマップ作りにどう反映されるのか注目される。

　仁川空港公社での現場の声を聞く行事では「保安警備分野で非正規職として働いて14年になりますが、いつも雇用不安にかられています」（保安担当職員）、「環境美化員として働いていますが、不審物が発見されれば、まず申告するのは美化員です。麻薬を発見して申告したり、密輸が疑われる金塊を発見することも美化員です。もうこれ以上非正規でなく、本当の空港公社の一員になれるようにしてください」との非正規職労働者の声が切実だった。

つづきは本紙へ