文在寅政権は、医療改革の一環として、任期5年内に美容整形などを除く全ての治療に健康保険を適用することを柱とする「健康保険保障強化策」を発表した。これにより、超音波やＭＲＩ（核磁気共鳴画像法）検査、ロボット手術など健康保険が適用外だった3800の診療科目が適用対象になる。政府は「2020年までに全ての国民が医療費を心配しなくていい国、いかなる病気でも安心して治療を受けられる国をつくっていく」との目標を掲げた。

　文大統領は、カトリック大学校附属のソウル聖母病院を訪れ、患者と対話する席で今回の強化策を直接発表。「病気なのに金がなくて十分な治療を受けられない」低所得層の現状に触れ、「健康保険ひとつで心配なく治療を受けられるよう、健康保険の保障性を画期的に高める」と強調した。

　韓国は1977年に国民健康保険制度を導入し、89年に皆保険が実現するまで急速度で進んだ。保険料は低く抑えられているが、保険適用外の診療が多く、これが医療費上昇の主因とされている。この保険適用外の診療を大幅に減らすため、2022年までに30兆6000億㌆を投入する。

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