日本の中・高校の韓国への修学旅行が増えている。昨年は250校、約4万3000人が訪韓し、15年前に比べ2・7倍に増えた。サッカーの2002年ワールドカップ(W杯)を控えて両国の交流が深まっており、今年もさらに拡大したもようだ。
韓国への修学旅行は、国際化教育を目的に実施されているが、国内旅行とほぼ同じ費用で行けることも魅力の一つになっている。
韓国観光公社が先ごろ東京で開いた修学旅行に関する説明会で、23年間韓国への修学旅行を実施している細田学園女子高校(埼玉県)の細田早苗校長が体験談を披露した。細田校長は、異文化体験の意義を強調、とにかく韓国が好きになることが理解につながる、と持論を展開した。また、面白いエピソードを紹介した。
都内のホテルで韓国人が宿泊しようとしていたところに出くわした。その韓国人は言葉が通じなくて困っていた。ところが、近くにいた日本の若い女性が歩み寄り、通訳を買って出た。聞いてみると、何とその女性は細田学園の卒業生で、韓国への修学旅行をきっかけに韓国語を勉強しているという。細田校長は感激するとともに、韓国への修学旅行の効果を再認識したという。
細田学園は訪韓したとき、同校が姉妹関係を結んでいる高校を訪ね、生徒たちと交流会を持っている。そこで韓日の生徒たちは、事前に勉強していた相手の国の言葉と英語で会話し、友情をはぐくんでいる。貴重な体験だ。
韓国に修学旅行に行っている他の学校の多くが姉妹校をもっており、細田学園と同じような交流会を開いている。交流会で友だちになった韓日の生徒同士が、卒業後も文通している例が多いという。
修学旅行をきっかけに日本の若者が一人でも多く韓国を理解し、好きになれば、今後の両国の友好に大いに役立つだろう。(T)