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2000/10/13

<鳳仙花>◆IT時代の韓日交流◆

 インターネットの普及は世界的なIT(情報技術)革命をもたらし、人々の生活を根底から変えようとしている。世界中の人々と自由に情報交換ができ、国と国との垣根は取り払われ、もはや世界に国境は存在しなくなったといっても過言ではない。こういった時代に即して、韓日交流も新たな対応が求められよう。

 欧州委員会のレディング教育・文化担当官はこのほど、今年からEU(欧州連合)域内でのIT教育に力を注ぐ「電子学習計画」を打ち出した。その内容は、▽EU域内の学校をすべてインターネットで結び、学校間の交流を促進する▽教師にIT研修を実施し、マルチメディア教育の実施を図る||など、非常に興味深い。なかでも注目されるのが、語学教育の重視だ。IT時代のカギは語学の習得にあるとして、母国語以外で2カ国語以上を話せる人材の育成に取り組むとしている。

 こういった動きに、韓日も遅れをとってはならない。韓日両国は経済交流一辺倒から、ようやく多面的交流時代に突入し、文化、学術など幅広いジャンルで交流が活発化している。しかし、まだ真の友好と信頼関係が築かれたとは言い難い。

 そこで、韓国と日本の小学校をネットで結んだ交流授業を提案したい。両国の子どもたちが、この授業を通じて相手国のことばを学び、文化にふれ、歴史を知れば、韓日関係は大きく変わるだろう。特に、ことばを学ぶことは、相手国への理解を一層深め、交流促進の起爆剤になる。

 小学校だけでなく、中学、高校と交流授業を広げていけば、将来の韓日交流にとって大きな財産になるだろう。大学でも双方の講義を受講できるようにし、単位を共有するとか、そういった交流も可能だ。これは夢物語ではない。やろうと思えば明日にでもできることだ。両国政府にぜひ取り組んでほしい。(A)