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2001/08/17

<鳳仙花>◆10カ月切ったW杯準備◆

 サッカーの2002年ワールドカップ(W杯)大会を前に、歴史教科書や靖国参拝問題などで韓日関係がきしんでいる。鄭夢準・大韓サッカー協会会長も「W杯への影響は避けられないかもしれない」と語っているが、史上初の共催大会として世界から注目を受け、開催期間中には世界から両国にそれぞれ50万人、計100万人の観戦客が訪れるビッグ大会である。

 世界に誇る立派な大会にしたいというのは、両国民の共通の願いであるはずだ。先日には韓日両国で公式ポスターの発表も行われたが、滞りなく準備を進めておく必要がある。現在、W杯の準備で最も問題なのは交通整備だろう。日本でいえば都心に近い羽田空港に国際便を発着させることが求められている。

 公共経済学が専門の中条潮・慶応大学教授は、「羽田にはまだまだ便を増やす余力があり、成田空港を抱える千葉県との話し合いさえつけば、増便は可能」としている。国土交通省は深夜、早朝の時間帯を活用した夜間国際チャーター便を、現在の週2便から週70便に増やす方向で検討中とのことだ。加えてソウルと羽田を結ぶシャトル便も必要であり、世界のW杯観戦客のため、早急に決定してほしい。

 韓国の方は、仁川空港から都心への交通アクセス整備だろう。3月末の開港以来、大きな問題はなく来ているが、渋滞の不安から出発の数時間も前に空港入りする人がいる。出国手続きに時間がかかるという苦情もある。まず不安感を取り除く努力を行うことが大切だ。スタジアム近辺の交通手段にも問題がある。コンフェデ杯を取材した本紙客員ライターは、バス乗り場など掲示板の不足、案内員の知識不足が目立つと話していた。両国とも諸課題を整理し、万全な体制でW杯に臨んでほしい。(L)