日本に韓国文化を紹介する韓国文化院が、このほど開院22周年を迎えた。
文化院が都内にオープンしたのは、79年5月10日だ。日本での韓国文化への関心がまだ高くない時代に、韓国文化を常時紹介する場として、韓国名作映画の上映会や韓国文化セミナーなど地道な活動を続けてきた。
当初は利用者も数えるほどだったが、ここ数年は年間1万人を超えている。月1000人近く、これは日常的に利用されているということだ。日本の中高生が、先生に引率されて見学に来るケースも多いという。
資料も蔵書1万4000冊、映画フィルムやビデオも1500本を保有するまでになり、2年前には関西韓国文化院もオープンしている。
これまでは伝統芸能などの紹介が多かったが、最近では韓国ポップスや最新映画など、大衆文化にも力を入れている。
今月26日からロードショー公開される南北分断をテーマにした話題作「JSA(共同警備区域)」の特別上映会には、900人近い人々が訪れた。若者の姿が目立ったのが印象的で、韓国文化へのすそ野が広がることを期待させる現象だ。
最近では、韓国ポップスを紹介する雑誌がいくつか創刊され、専門テレビも放映されている。
いま歴史教科書問題が、時計の針を逆戻りさせるかのように韓日関係をきしませている。だが、底流で広がりだした若者たちの韓国文化への関心が途絶えることはないだろう。
年間4000万人以上が訪れる世界最大の観光国フランスは、海外への自国文化紹介に大変熱心であり、各国に文化センターも多い。韓国文化院も22周年の蓄積を生かして、韓国文化紹介の発信基地として今後の活躍を期待したい。(L)