サッカーのW杯成功に向け韓日両国でさまざまなイベントが企画されているが、その中で、ちょっと変わった「日韓ライフマスク2002」プロジェクトが進行中だ。
ライフマスクは、生きている人間の顔に韓紙や和紙を貼り、それに石膏を塗って型取りしてつくる。そこには人間のやすらかな素顔が投影される。
このプロジェクトは、韓国人と日本人それぞれ1001人ずつ、計2002人のライフマスクの制作を通じて、韓日が相互理解と友好を深め、W杯の成功に役立てようという試みだ。国際交流基金の助成や民間の賛助会員の支援で、昨年からスタートし、韓国の水原、富川、大邱、春川、全州、慶州、日本では京都、三島(静岡)、堺(大阪)、神戸など各地でマスクの制作と展示会を行っている。あす、17日からは、和紙で有名な兵庫県加美町で特別展示が開かれる。
韓日のW杯開催都市でワークショップと展示会を開き、最終的には来年6月、W杯開幕に合わせてソウルと横浜で2002人のライフマスクを展示する予定だという。
仕掛け人は京都在住の造形作家、金明姫さん(51)で、日本のアーティストらとの草の根交流を重ね、この「ライフマスクプロジェクト」を推進している。偉大な人物などが亡くなった際に記念に残すデスマスクはよく知られているが、ライフマスクというのはなじみが薄く、その発想がすばらしい。
しかも、マスクの制作には市井の人々がモデルになり、両国民が一丸となって共同事業に取り組む。両国の国民が「真の隣人同士」の関係を築き上げていくことがW杯韓日共催の意義であり、ライフマスクの顔になった両国の人々は、まさに韓日友好の象徴といえよう。(G)