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2001/09/28

<鳳仙花>◆世界初の陶磁器エキスポ◆

 韓国陶磁文化の故郷、利川、広州、ヨジュの3カ所で開かれている世界初の「世界陶磁器エキスポ」を見た。

 生活用の陶磁器から高麗青磁、李朝白磁、それに現代作家の作品まで1000点以上を展示し、韓国陶磁文化の流れが一目でわかるのはもちろん、世界の有名博物館所蔵の作品430点など世界84カ国から約5000点を展示した豪華で壮大なエキスポである。

 ちょうど休日だったため会場はすごい人出で、一般客のほかに、先生に引率された地元の小中学生たち、日本人を始めとした外国人観光客、休暇中の米軍兵士などで賑わっていた。

 世界の名品を集めた企画「世界陶磁文明展」を見たが、その中でも高麗青磁、李朝白磁の美しさは絶品だった。ニューヨークのクリスティーオークションで94年に15世紀の朝鮮白磁の皿が308万㌦で、96年には17世紀の白磁の壷が842万㌦で競り落とされるなど、韓国陶磁への評価が世界的に高まっているのも、さもありなんという感じであった。

 ほかに柳海剛、金世龍、朴英淑氏ら著名な陶芸家の作品コーナーが人気だったが、豊臣秀吉の朝鮮侵略で連行され、日本の各地に根を下ろした6人の朝鮮陶工の末えいたちの作品が一堂に展示された特別コーナーも、美しい陶磁器とその裏側にある悲劇が伝わり、来場者の感慨を誘っていた。

 朝鮮陶工末えいの1人である沈寿官さん(薩摩焼14代)に、以前お会いしたことがあるので、ひととき歴史に思いをはせた。

 エキスポのテーマは「土で造る未来」で、そこには21世紀の陶磁文化を韓国がリードしていこうとの思いが込められている。会期は10月28日までだが、ぜひ足を運んで、韓国と世界の陶磁の名品をたんのうしてほしい。(L)