サッカーのワールドカップ(W杯)韓日共催大会が、いよいよ開幕する。これからの1カ月、取材にテレビ観戦とW杯一色の日々になりそうだが、韓日交流も各地で花盛りである。
目新しいものとしては、まず水族館の韓日交流がある。ソウルの「コエックス水族館」が呼びかけたもので、横浜の八景島シーパラダイス、大阪の海遊館などW杯開催5都市の水族館と協力し、韓国からは映画のタイトルでおなじみの淡水魚「シュリ」や「コウライケツギョ」、日本からはタツノオトシゴの一種「サンゴタツ」などを展示するもので、6月末までこれらの水族館で行われる。
東京国立博物館で6月11日から始まる韓国名宝展も見逃せない。紀元前3000年から20世紀初頭までの文化財270点が展示されるが、日本では1976年以来の大規模な展示会で、韓国王宮文化の見事さに圧倒されることだろう。
一方、韓国国立中央博物館では「日本美術名品展」が開かれている。日本文化財の海外展示史上、最大規模となる展示会で、出品作品は縄文時代から江戸時代に至る古美術298点。韓日の古代文化の共通性、そしてどう独自発展していったかを知る絶好の機会となるはずだ。76年に「韓国美術五千年展」が各地で開かれ、日本中が湧いたことを思い起こさせる。
変わった催しとしては、「ソウルポップ2002韓国大衆文化展」が東京・世田谷美術館で開催中だ。意外に知られていないファッション、雑誌、テレビなどの韓国大衆文化から、隣国を再発見できる。先日ソウルで韓日最新ファッションショーも開かれており、若者文化の韓日交流が盛んになる日もすぐだろう。他にも韓日障害者交流、女性起業家交流、ガールスカウト交流、朝鮮通信使交流など、数え切れないほどの交流が予定されている。まるで抑えられていたものが一斉にほとばしり出るようだ。
百花繚乱の韓日交流は、相互理解の大きな財産になるはずだ。この流れがW杯終了後も継続することを期待したい。(L)