サッカーのワールドカップ(W杯)韓日共催大会まで、あと1ヵ月余りとなった。
韓国も日本もオリンピックを成功裏に開催した経験があり、大会を成功させるのは間違いないだろう。両国とも16強入りして大会を盛り上げることができるだろうか、ということが気がかりなぐらいだ。
ところで、W杯に対する国民の受け止め方であるが、韓国では国を挙げて取り組んでいるとの印象が強い。世界に韓国を知らせる絶好の機会であり、政府はもちろん、「W杯を契機に国をさらに発展させよう」ということが国民の間で共通認識になっているからだと思う。
ソウル五輪の時もそうだったが、国家の威信がかかることになると、驚くほど愛国的になるのが韓国人なのだろう。
大会期間中に観客、観光客合わせ外国から70万人以上が訪韓する見通しだが、観光振興に国策的に取り組んでいる政府にとって、W杯は大きなチャンスだ。町のアジュマ(おばさん)たちも商魂たくましく売り込みに熱を入れている。ぜひとも外国人観客らが満足のいく応対に心がけてほしい。
日本ではイングランド戦があることもあり、フーリガン対策に関心が高く、国民的にも不安感があるようだが、韓国ではそんなに心配していない。軍隊が万全な対策を講じていることもあるが、この程度のことはもう慣れっこになっているからだろう。
半世紀を超す南北分断による緊張を強いられた歴史を生き抜いてきたのだから、フーリガンといってもほとんど誰も驚かない。むしろ、フーリガンさんも韓国で楽しんでいってほしいと思っている。外国の人には親切に接することが大事だろう。何だか、今回のW杯はいろんな面で韓国のイメージを上げるいい機会になりそうな気がする。(S)