韓日が共催するサッカーのW杯まであと140日と迫った。史上初の韓日両国による共同作業であり、W杯は両国の歴史を変える画期的なイベントになるだろう。
新年に寄せて両国の首脳は、それぞれ相手国の国民に向けてメッセージを発表した。金大中大統領は、「対話があるところに理解があり、理解があるところに協力がある」と述べ、活発な人的交流を訴えた。小泉純一郎首相も、「日韓の国民一人ひとりが日韓の強固な友情と信頼の絆を世界に示してほしい」と友好関係の強化に期待を示した。
W杯にちなんで両国政府は今年を「韓日国民交流年」に制定、1年を通じて政府レベルや民間でのさまざまな交流イベントが行われることになっている。これによって両国の相互理解がさらに深まり、関係が強化されるのは間違いない。これもW杯効果で、共催はまさに天の配剤であったといえよう。
しかし、W杯という御輿を韓日が協力してかつぎ、めでたい、めでたいとお祭騒ぎで終わってはなるまい。東亜日報と朝日新聞が共同で実施した世論調査によると、W杯の開催で韓日関係は「いまより良い方向に進む」と答えた人は日本で64%だが、韓国では48%にすぎず、半数に満たない。また「現在の日韓関係がうまくいっているか」について、「そうは思わない」が韓国86%、日本は46%と大きな開きがある。
こういった意識のギャップをなくし、真の友好関係を築くには、やはり両国首脳が言うように「対話」と「交流」しかない。W杯期間中、日本は韓国人の短期ビザを15日から90日に延長することを決めたが、思い切って恒久的にノービザにすることを検討してほしいと思う。また、W杯に関係なく、金浦と羽田間のシャトル便運航やウォンの日本での流通など、できることはたくさんある。イベントをやるのもいいが、こういったインフラ整備こそ大切ではないだろうか。(A)