日本の文部科学省は今月11日、日本で学ぶ留学生の数が10万人を突破したと発表した。日本政府は、83年に国際貢献をめざして「留学生10万人計画」を打ち出したが、20年かかってようやく目標を達成した。
文化省の統計(5月1日現在)をみると、留学生は10万9508人で、前年同期比14・6%増えた。トップは中国で7万800人、2位韓国1万5800人、3位台湾4200人と続き、アジア勢が8割以上を占める。まさにアジアの時代になったという感じだ。
先日インタビューする機会があった奥島孝康・前早稲田大学総長は、「アジアの平和と繁栄のためには、これからの時代を担う学生の交流が最も大事だ」と強調し、日本と韓国の交流が核にならねばならないと力説しておられた。
しかし、韓国への日本人留学生は2048人と日本への韓国人留学生の7分の1にすぎない。日本人留学生は現在、世界69カ国で7万5586人が学んでいるが、米国が4万6872人と圧倒的に多い。
一方、韓国はいま空前の中国ブームで、中国への韓国人留学生は3万6093人に達している。中国の留学生総数8万5829人の42%を占め、国別でトップだ。日本は2位で1万6084人となっている。
中国経済のめざましい躍進で、韓国人の関心が日本から中国に移っており、中国の名門大学に入るために、付属小学校や中学校に早期留学している子どもたちも1400人にのぼるという。今後、中国に押され、韓国人の日本留学が減るのではないかと心配だ。
韓日は今後、自由貿易協定(FTA)の締結によって、ますます近い国になり、交流がさかんになる。それに備え、相手国への留学生を増やし、次世代を担う若者を育成していくことが大事だと思う。(G)