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2003/10/10

<鳳仙花>◆アジア記録樹立した李スンヨプ◆

 プロ野球界に新しいヒーローが誕生--。韓国プロ野球サムスン・ライオンズの李スンヨプ内野手(27)が今月2日、ロッテ・ジャイアンツとの今シーズン最終ゲームでホームランを放ち、56号のアジア新記録を樹立した。

 ダイエーの王貞治監督が55本の記録を達成して以来、ローズ(近鉄)、カブレラ(西武)が並んだもののあと一歩及ばなかった大記録を破った李選手の功績は、まさに金字塔といえるだろう。アジア記録更新は実に39年ぶりの快挙であり、大記録をよろこびたい。

 李選手は、今年6月には世界最年少で通算300本塁打を達成しており、うわさされている大リーグ入り後、どんな活躍を見せるか、非常に楽しみだ。

 王監督は、韓国マスコミの取材に対し、「心理的な負担が大きかったと思うが、よく克服した。おめでとう。力のある西洋人を抑えて、同じ東洋人が自分の記録を破ったことがうれしい。大リーグ入りしても自信を持って実力を発揮してほしい」と祝福している。

 野球は、日本と同じように韓国でも国民的スポーツであり、人気が高い。今回の李選手の快挙に国民は大フィーバーし、台風14号の被害や低迷する経済、イラク派兵問題で混迷する政治など、韓国の暗い世相を吹き飛ばす文字通りのホームランになった。

 近年、サッカーを中心に韓日間のスポーツ交流がさかんだが、野球の交流はいまひとつだ。数年前、韓日親善プロ野球が何度か行われたことがあったが、残念ながら定例化しなかった。これだけ両国で人気がある野球であり、親善試合ではなく、両国のプロ野球王者が戦う韓日シリーズなどを定例化してはどうだろうか。韓日間の新たなビッグイベントになり、両国の友好親善に役立つと思うのだが。(A)