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2003/06/20

<鳳仙花>◆韓日シャトル便の効用◆

 先の韓日首脳会談で合意した金浦-東京間のシャトル便運航が、今年の11月からスタートする見通しだ。

 シャトル便は、一定の都市と都市の間を短時間の間隔で結び、人と物の移動をスピーディーにする役割を果たす。アジアでは、中国の上海-香港、北京-上海、シンガポール-クアラルンプール間にシャトル便が飛び、経済の活性化を担っている。いずれも30分から1時間間隔で毎日運航され、ビジネスマンらの足として、なくてはならない存在だ。

 シャトル便のよさは、列車に乗るような感覚で利用できることで、空港に行って切符を買い、すぐに乗れる。30分-1時間の間隔で飛ぶので、時間を気にしなくてもいい。めんどうな搭乗券の予約も不要だ。

 昨年、韓日間を358万人が往来したが、金浦-羽田にシャトル便が飛べば、手軽に韓日間が結ばれることから、往来客は画期的に増えるだろう。経済・産業分野はもちろん、文化などの韓日交流に弾みがつくのはまちがいない。

 当面は1日4便の運航になるという話だが、羽田空港の再拡張事業が完了する2009年ごろには韓国などアジア便が大量に増える予定だ。ひとつ気になることは、入国審査や税関検査の問題だ。通常の手続きをやれば、一般の飛行機と同じになってしまい、国内線感覚で利用できるシャトル便のメリットがなくなってしまう。米国とカナダ間を運航するシャトル便は、煩雑な手続きを簡素化するため、審査官を相手国に派遣して、搭乗前に審査を済ませている。こういった配慮を韓日当局に求めたい。

 シャトルは、もともと織機の道具で、糸を通して動かし布を織る杼(ひ)のことを指す。韓日間のシャトル便が友好の布を織り上げる画期的な役割を果たすことを期待したい。(G)