韓国ドラマ「冬のソナタ」で日本人のこころを捉え、すっかり人気者になった女優のチェ・ジウさんが訪日し、新潟県中越地震の被災者に義援金1万㌦を寄付した。
ジウさんは、直筆のメッセージで、「哀悼と心からのお見舞いを申し上げます。一日も早く苦痛の中から抜け出され、希望と勇気を持ち続けられることを願っています」と被災者を励ました。韓国の女優が日本の災害に対し、見舞金を送ったという話はあまり聞かない。有名人でお金持ちであっても、なかなか人助けをする人は少ない。ジウさんの行為に感動したのは言うまでもないが、それ以上に胸を打たれた出来事がある。
今回の訪日は、東京国際映画祭に参加した主演作「誰にでも秘密がある」のプロモーションのためで、上映会でジウさんは、胸の開いたセクシーなドレスをまとい、共演のイ・ビョンホンさんと舞台あいさつに立った。その直後に単独会見し、地震の被害者に義援金を送ることを明らかにしたが、舞台挨拶の時とは打って変わって、肌がすべて隠れる地味な服装で現れ、目に涙を浮かべ被災者を気遣っていた。そこにいたのは、女優チェ・ジウではなく、隣人のことを心から心配する一人の韓国人女性の姿だった。
日本は長いこと「アジアに友人がいない」と言われてきた。過去の侵略の歴史や欧米志向からアジアで孤立した存在だったが、いまは違う。2002年のサッカーW杯をともに成功させ、韓日両国は真の隣人同士になりつつある。今回の地震では、韓国政府から見舞金と水、毛布などの援助物資が届けられ、被災者の大きな助けになっている。
これへのお返しという訳ではないが、ペ・ヨンジュンの日本のファンクラブが、12月初旬に韓国を訪れ、孤児院の子供たちにクリスマスプレゼントを届けるそうである。
まさかの時の友こそ真の友といわれるが、韓日が一歩ずつ真の隣人に近づいていることをうれしく思う。(G)