米女子プロメジャーの4大大会の一つ、クラフト・ナビスコ選手権で、グレース朴(24)が優勝した。
韓国人選手がメジャータイトル保持者となったのは朴セリに続いて2人目で、同大会を韓国人選手が制したのは初めての快挙である。
グレース朴は、最終18番ホールで優勝がかかった1・8㍍のパットを、ひざや腕、体中が震える緊張の中で見事決め、集中力の高さを見せた。
カリー・ウェブやアニカ・ソレンスタムなど世界トップ選手を抑えての優勝であり、また2位、4位を含むトップテンに韓国人選手が6人も入るなど、韓国の女性パワーを世界に知らしめた大会となった。プロ野球、プロゴルフと米スポーツ界で躍進続く韓国人選手に、また一つ勲章が加わったことになる。
米女子プロゴルフ界で韓国人選手が注目を集めたのは98年、全米女子プロで朴セリが初優勝したときだ。彼女の優勝は、経済危機に陥っていた当時の韓国国民に大きな勇気を与えた。経済的に豊かでない家庭に育ちつつも、父親のスパルタ教育を受けて女子ゴルファーの道を歩んだ朴セリの生い立ちも手伝って、韓国に一躍女子ゴルフブームが訪れる契機になった。
それから6年。朴セリに続けとばかりに、続々とトップ選手の仲間入りを果たしている。今回のナビスコ選手権はその象徴だろう。
選手の家庭環境も様々で、グレース朴は経済的にゆとりある家庭に育ち、12歳で米国にゴルフ留学、ゴルフの名門アリゾナ州立大学に進んだ。
男子顔負けの飛距離を誇り、今大会4位入賞した15歳の天才少女ミシェル・ウィー、グレース朴と優勝を最後まで争った17歳の宋アリのように、10代の若手選手が台頭して世界の注目を集めているのも驚くべきことだ。
スポーツは文字通り実力の世界である。世界トップテンに6人。底知れぬ能力の開花に拍手を送らずにはいられない。(L)