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2005/04/15

<鳳仙花>◆韓流より大切な歴史認識◆

 独島(日本名・竹島)、教科書問題をめぐり韓日関係が軋んでいる中、日本の国連常任理事国入りを反対する中国の反日行動が過激化している。韓日中の3カ国は、お互いに協力して東アジアをリードしていかなければならない立場にあるのに、戦後60年たっても、このような感情対立が繰り返されているのはなぜなのか。そこには歴史認識の乖離が大きな要因としてありそうだ。

 最近、ソウルでタクシーに乗った際、小泉首相の靖国参拝に反対するという運転手から「韓流ブームでいい影響は多少あるかも知れないが、歴史問題は次元を異にする。日本では子供たちにちゃんと歴史を教えているのか。植民地支配でどんなことをしたのか知っているのか」と聞かれた。確かに、高校までを振り返ってみると、近現代史はほとんど素通り状態だっだ。

 つい先日のテレビ番組でも識者のひとりが「歴史の授業は明らかにおかしい。古代史は念入りに教えるが、明治以降はほんの言い訳程度に触れているだけだ」と批判した。日本の子供たちはこのような学校教育で育ったために隣国との歴史関係に知識がどうしても乏しい。だから、韓国人にとっての3・1独立運動(1919年)や中国人にとっての9・18柳条湖事件(1931年)の意味することは、よほどの勉強家でない限る知ることはないといっていいだろう。

 これに比べ、韓国では近現代史を徹底的に教える。高校では選択ながら「韓国近現代史」の科目もある。日帝による植民地支配の苦悩を小さいときから学ぶのである。そして独立運動を展開したことを誇りに思い2度と国が滅んではならないと肝に銘じて生きている。韓国と日本の子供たちはこのようにして子供の時から歴史認識に大きな乖離を抱え込む。

 私たちは歴史から多くのことを学ぶものだ。特に近現代史については詳しく知り隣国との歴史的関係を理解しなければならない。韓流で韓国に親しみを感じるのはいいことだが、学校の授業で韓日問題や近隣諸国間の真実の歴史を正しく教えることが大切なことではないだろうか。(S)