島根県が「竹島の日」条例を制定したことに韓国が猛反発、韓日交流が中断するなど「韓日友情年」に暗雲が漂っている。島根県と姉妹提携し、職員の相互派遣などを実施していた慶尚北道が交流の無期限中断を決定、ドラマ「冬のソナタ」で一躍脚光を浴び、日本人観光客がどっと押し寄せていた春川市も、姉妹提携している各務原(かがみがはら)市など日本の2市・1郡との交流事業を凍結すると発表した。さらに、姉妹都市である統営市と狭山市、安養市と所沢市も親善交流がストップした。
これだけではない。韓日少年サッカー交流が中止になったり、友情年記念行事として予定されていた岩手・青森の高校生による郷土芸能公演も延期になるなど、独島(日本名・竹島)問題の波紋は広がるばかりだ。
「友情年」で一気に交流を拡大しようというときに、両国の関係が後退してしまうのは残念でならない。交流を楽しみにしていた両国の子供たちも多かっただろう。このような事態に、心を痛めている国民も少なくないはずだ。
ヨン様ことぺ・ヨンジュンさんは、自分の公式ホームページで独島問題にふれ、「独島は大韓民国の領土であり、だからこそ理性的に対処しなければならないと思う。国民が感情的な対立によって傷つき、関係悪化に発展しないことを願う。両国の政策を決定する方たちが、賢明な方法で対処して下さると信じる」とコメントを寄せている。ペさんの言うとおり、これ以上関係が悪化しないように、冷静に対応していくことが大事だと思う。
韓国側でも、慶尚北道金泉市のように、姉妹都市の七尾市(石川)に「領土問題と交流は別。これまで以上に友好を深めよう」と申し入れてきた自治体もある。愛知万博の韓国館で案内係を務める白ソジュンさんも、「日本の方たちに韓国のよさを知ってもらい、もっともっと韓国を好きになってほしい」と語っていた。一般の国民は、両国の友好増進を願っており、「友情年」の火は消えないと信じたい。(G)