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2006/12/08

<鳳仙花>◆アジア大会リードする韓日中◆

 連日の熱戦に寝不足の方もいるだろう。カタールのドーハで開かれているアジア競技大会の試合は、時差の関係で深夜から未明にかけての放送だ。序盤から韓国、日本、中国の3カ国のメダルラッシュが続いており、この東アジア3カ国の圧倒的な強さにいろいろな思いが交錯する。

 選手団の数からして、これら3カ国は群を抜いている。最大は中国の928人(うち選手647人)、次いで日本905人(選手626人)、韓国832人(選手645人)の順。3カ国合わせて2665人にのぼり、全選手団1万余人の4分の1以上を占める。参加人数だけでなく、試合レベル引き上げの牽引車にもなっている。これが、アジア地域の一スポーツ大会以上のものにしていると思う。

 アジア大会は、第2次世界大戦後の1951年、この地域の復興と自立を目的にインドのニューデリーでスタートした。韓国は戦争のため、第1回大会は参加できなかったが、その後はすべての大会に参加し、86年にはソウルで開催するなど日本や中国と共に大会を大きく盛り上げてきた。

 もちろん、アジア大会もオリンピック同様、参加することに最大の意義がある。その意味で、今大会に加盟45カ国・地域がすべて参加したとは大変喜ばしい。爆破テロが吹き荒れるイラクも選手を送った。パレスチナも参加している。核実験で物議を醸した北朝鮮も大型選手団を派遣、韓国と共同入場行進。古代オリンピック開催時には交戦中であっても休戦したが、アジア大会でも、この時だけは仲良く交流を深めてほしい。

 組織委員会の大会運営費は28億㌦。中東産油国、カタールの経済力を見せつけた大会でもある。隣国アラブ首長国連邦のドバイが超未来都市として脚光を浴びているが、カタールの首都、ドーハもそれに倣ってとても近代的な都市建設が進められている。アジアは広大で、多様で新しいアジアがあることを知らせてくれた。

 紛争が絶えないアジアであるが、韓日中が引き続き先頭に立ってアジア大会を「平和の祭典」としてさらに意義あるものにしてほしい(S)