16の国と地域が参加した野球の第1回国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」は、大方の予想をくつがえして日本が優勝した。また、韓国は6戦全勝でベスト4に進出して世界を驚かせた。
野球の世界的発展と普及を目指して今年から始まった大会だが、優勝候補は野球発祥の国、米国と、アマチュア最強のキューバ、大リーガーが数多く参加するドミニカ共和国などの中南米勢であり、韓国、日本がここまで活躍するとは思ってもいなかった。
それが両国とも投手力と堅守、チームプレーというスモールベースボールを武器に勝ち進んだことは、体力的なハンデがあるアジア人でも、技術力を磨けば対等に戦えることを証明したものとして意義が大きい。
特にプロ野球が誕生してまだ四半世紀しか経っていない韓国野球界に与えた自信は、限りないものがある。
韓国野球は、米大リーガーとして活躍する朴賛浩投手を始め、続々と大リーグ入りする選手が増え、今回も7人の大リーガーがチームに加わった。投手防御率は参加国中1位で、内野、外野守備は驚くべきことにノーミスだ。大会ベストナインにも李承此∨兒森世裡何佑・・个譴討い襦」
今大会で韓国は、対日本戦で2勝1敗。準決勝で日本に敗れたが対等以上の戦いを見せた。
それでも金寅植監督は、「韓国は日本に勝ち越したといっても、全体の選手層が日本に比べてまだまだ薄い」など、冷静に自国を分析し相手を称えた。これまでのライバル意識を超えて、アジアの野球界発展を見据えた発言といえる。
今回の韓国と日本の活躍は、サッカーのようにはいかないまでも、各国の野球のすそ野を広げ、発展に貢献することは間違いない。3年後の第2回大会では、各国ともさらにレベルアップした試合を期待したい。(L)