日本では今年から「団塊の世代」の定年が始まる。戦後の1947年から49年の3年間に生まれた800万人に上がる世代だ。韓国でも、韓国戦争後の54年から63年の9年間に生まれたベビーブーム世代が退職準備を始めている。両国とも少子化の中、「大量退職時代」を迎えることになり、退職後はどうするのか、労働力人口は大丈夫か、いよいよ待ったなしの問題になってきた。
今年52歳から44歳になる韓国のベビーブーム世代は713万人で、全人口の14・8%を占める。社会の指導的役割を担う世代だ。企業のポジションでいえば、役員、部長クラスに当たる。韓国戦争前の世代に比べ、年齢別に20万人ほど多く生まれている。企業でもこの世代は大きなウェートを占めており、現代自動車では40代、50代が全従業員の59%を占め、ポスコでは40代の従業員が30代の2倍以上になる。
従って、彼らの大量退職は企業活動にも大きな影響がある。日本の団塊世代とは6年以上の年齢差があるが、すでに早期退職が始まっており、他人事ではない。実際、ある有力企業で52歳の部長が、早期退職に追い込まれた。40代後半までに役員に就けないといずらくなる。企業の方も「若い血」を求めたがるからだ。
今後、韓日両国とも、退職者たちの労働力を活用する手だてを早期に講じる必要がある。この共通課題に対して協力し合うことが大事ではないか。また、日本の団塊世代と手を携え、何か新しいことにチャレンジしてみてはどうだろうか。
韓国も日本も、この世代は高度経済成長を担ってきた。共感し合えることは多いので、協力し合えば、必ずいいアイデアが出てくると思う。現在、韓日間ではビザが免除されているが、国境の垣根を低くして交流拡大を担保する共同市場をつくることもプラスになると思う。(S)