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2009/03/27

<鳳仙花>◆ベースボールを制した韓日野球◆

 世界一を決めるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、韓国と日本は決勝戦にふさわしい死闘を繰り広げた。勝敗は延長にもつれ込み、3―5で韓国が敗れたが、文句なしに互角の戦いだった。優勝後に日本代表の原辰徳監督は、「韓国チームは組織力とスピード、パワーも優れている。野球の勝負は紙一重。韓国と決勝で戦えたことは素晴らしい。良きライバルとして今後の野球を引っ張っていきたい」と述べた。その通りだと思う。

 今回のWBCで韓日両チームの堅実なプレーが目立った。ベネズエラ戦でホームランを放った韓国唯一の大リーガー秋信守(チュ・シンス)選手は、「基本は韓国と日本の方が大リーグより上」と語ったが、なんともないフライを落としたライトのエラーなど5失策で自滅した大リーガー軍団のベネズエラと対照的だ。米国が準決勝の日本戦で大量失点を許す導火線となったのも、セカンドのエラーだった。

 大リーグ公式ホームページは、「米国はもはや申し分ないリーダーとはいえない。決勝に進んだ2チームから、何か学ぶことがあるはずだ」と伝えた。国際試合で初めてベスト4を逸したキューバのカストロ前国家評議会議長は、「パワーや爆発力だけでは日本や韓国の方法論と正確性に対抗できない」と分析した。

 そんな韓国でプロ野球が始まったのは1982年と歴史は浅い。当時、選手も不足しており、「外国チームに勝てるはずがない。国威発揚どころでない」と反対論も強かった。そのとき日本のプロ球団で活躍していた福土敬章(張明夫)、新浦寿夫(金日融)の両投手ら在日選手が海を渡り、韓国プロ野球の基礎がために大いに貢献した。今日の世界レベルに引きあがるまでには絶ゆまぬ努力があった。

 前回の第1回WBCで日本が優勝したとき、「野球はベースボールを超えたか」といわれたが、野球の母国、米国は今回の敗戦を教訓にアジアの野球に学び、王座奪回へと挑んでくるだろう。好敵手がいるほどスポーツは発展する。韓日は野球をさらに進化させるリーダーの役割も担っているのではないか。(S)