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2010/02/05

<鳳仙花>◆新たな生活環境切り開く韓日◆

 未来社会を描いたトム・クルーズ主演の映画「マイノリティ・リポート」で、主人公が空中に浮いているスクリーンでパソコンの作業をするシーンがある。マウスやリモコンなどを使わず、手の動作だけでファイルを移動するなどの作業を行っていた。今後数年内にこのような映画の世界が現実になるかも知れない。

 IT(情報技術)革命をけん引する韓日の電機メーカーが、このような映画の世界を実現化させる製品を生み出しているからで、新たな分野での競争が激化しそうだ。

 サムスン電子は最近、手の動作で風量を調整できるエアコンを発売した。右手を上げると冷風が直接当たり、左手を上げると冷風を壁に当てた後、自分に向かうように風向きを変えられるというものだ。またIT企業のイーボがマウスを持つ動作をするだけでモニター画面のアイコンをクリックできる技術を製品化したり、韓国科学技術研究院は人の命令どおりに動作する「家事ロボット」を開発して話題を呼んでいる。

 日本では日立などが手の動きで操作できるテレビの開発が進んでいる。テレビに向かって拳を向けると電源が入り、チャンネルを回す動作をすると番組が切り替わるという便利さだ。またNTTは、目の動きだけで携帯電話などモバイル端末を操作できる技術を開発した。

 これまで韓日のメーカーは半導体から家電に至る様々な分野でし烈な競争を展開し、世界でシェアを拡大してきた。液晶テレビの開発では双方がしのぎを削り、厚さ10㍉以下まで薄型化が進んだ。携帯電話では100㌘を切る軽量化が実現している。そのような高品質・高機能化の成果が新たな開発を可能にしているのだろう。

 IT革命の進化で生活の利便性が高まる一方で、家事ロボットなど、開発のレベルは生活環境を変えるような新たなステージに入ったといえる。韓日の開発競争がどのような未来社会を切り開いてくれるのか期待したい。(Y)