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2010/08/27

<鳳仙花>◆韓日100年、新たな関係の出発点◆

 1910年8月29日は韓日併合条約が発効した日である。それから100年の歳月が流れた。韓国では、今もその日を「国恥日」と呼んでいる。この節目の年に歴史を紐解き、未来につながる韓日関係の教訓とすべきだろう。

 韓国にとって、激動の100年であり、苦難の100年であった。36年間に及ぶ植民地支配の傷が癒える間もなく勃発した韓国戦争。廃墟の中から立ち上がるほかなかった。その後も数々の試練に直面してきた。だが挫けなかった。5000年の歴史の中で数限りない外敵の侵攻に抗して生き抜いてきた底力を失っていなかったからだろう。

 今日、韓日関係は改善著しい。それは、韓日有力紙が最近行った併合100年に関する両国民の共同意識調査結果にも表れている。韓国人回答者の36・2%が日本に対して「悪い感情」をもっており、「良い感情」(18・7%)を大きく上回るが、10~20代の若者の反応は、「良い感情」(35・3%)が「悪い感情」(18・4%)の2倍近かった。一方の日本では韓国に対して「良い感情」(33%)が「悪い感情」(10%)を遥かに上回り、両国とも若い世代ほど相手国への好感度が高い。

 経済的には、共同市場をめざしてFTA(自由貿易協定)の締結を望む企業が韓国66%、日本65%と大勢を占めている。背景に韓国企業の急成長があり、日本のマスコミで「韓国経済に学ぼう」という社説や特集が何度も掲載されるほど、実力が接近している現実がある。

 韓日関係のこれからの100年は、歴史の反省の上にたって、相互理解を深め、よき隣人になる道を歩いていくべきだろう。いろいろと課題は残している。だが、歴史は克服していくべきものであり、未来を見据えるべきものだ。よく韓日は「運命共同体」といわれるが、経済共同体を形成することも1つのビジョンだろう。新たな100年が世界の鑑となるように共に努力を傾けてほしい。(L)