東日本大震災から40日が過ぎ、復旧作業が続く中、復興論議が始まった。どのような形で復興を進めるのか、世界が注目しており、韓国も積極的に協力する考えだ。ぜひ国際社会が支えうる復興プランを立ててほしい。
今回の大震災で、私たちは「人類の絆」というべきものを確認した。これまでに135カ国・39の国際機関から支援の申し出があり、多くの救援隊が駆けつけた。韓国は隣国だけに人ごとではない。真っ先に106人の救援隊と救助犬2頭を被災地に派遣、10日間にわたり救助活動を行い、18体の遺体を発見した。また、韓国国内で募金団体に集まった義援金は500億ウォンを超え、小中高生からは被災者を励ます手紙が多数寄せられている。
このような国際社会の支援に応え、日本政府は菅直人首相名義で、韓米中英仏などのメディアに「全世界の皆さんが示してくださった絆に深く感謝する」との広告を掲載した。今回、多くの人がこの「絆」というものを感じたのではないか。それほどにとてつもない大災害であり、世界はもとより、韓国も困っている時こそ助けないといけないという気持ちを強く持った。今も1万8000人以上の行方不明者の生死が依然とわからない状態だ。
いま、様々な復興論議がなされているが、その中に高齢化対策と福島原発事故の教訓を生かしたエネルギー対策がある。東北地方は高齢者が多いといわれているが、今回の大震災で亡くなった方の65%が60歳以上だ。復興に際しては高齢者が生き生きと暮らせる環境と快適な社会を実現したい。また、原発依存から太陽エネルギーや風力、地熱、バイオマスなど自然エネルギーへの転換が迫られる。発電に占める原発の比率は日本29%、韓国35%と共に高い。高齢化もエネルギー源の多様化も、韓日共通課題なのである。
大震災の教訓を生かすのはもちろん、韓日が復興に関する知見を共有し、英知を結集することはとても望ましいことだと思う。それこそ絆もさらに強まるだろう。(S)