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2012/03/30

<鳳仙花>◆国連に続き世銀も韓国人がトップに◆

 世界銀行の次期総裁に在米韓国人のジム・ヨン・キム氏が事実上内定した。5歳で移民したキム氏はいまは米国籍だが、アジア系が世銀トップの座に就くのは1946年の設立以来初めてのことで、世界に新鮮な衝撃を与えている。韓国人にとっては、新たなコリアンドリーム の実現だ。

 在米韓国人は現在300万人にのぼるとされ、裁判官、議員、NASA(米航空宇宙局)研究員など米主要機関で活躍する人材が増えている。キム氏もその1人で、刻苦勉励の人だ。

 ハーバード大医学部在職時代、世界の貧困地域で結核治療のためのモデルを構築し、成功を収めた。WHO(世界保健機関)エイズ局長時代には、途上国でのエイズ治療に献身した。米社会でのキム氏に対する評価は高まり、09年に「アイビーリーグ」と呼ばれる米名門のダートマス大学学長に就任した。アジア系が学長に選ばれたのはキム氏が初めてだった。今回、オバマ大統領がキム氏に白羽の矢を立てたのは、そのような活動を評価したからに他ならない。

 キム氏が世銀総裁に選ばれれば、国連の潘基文総長とともに、韓国人が国連、世銀、IMF(国際通貨基金)という世界3大国際機構の2つの組織でトップに就くことになる。韓国の国際的地位の高まりを示すものでもある。世銀は、貧困撲滅と開発分野で重要な国際機関だが、就任した暁にはキム氏はこれまでの経験を生かしてリーダーシップを発揮してほしい。

 6年前の潘基文氏の国連トップ選出は世界を驚かせたが、もうこれからは韓国人が国際機関の要職に就くのは、驚くに当たらない時代になった。韓国は世界10位圏の貿易大国であり、援助される国から援助する国へと立場が変わった。その経済発展は途上国のモデルになっている。今後、国際社会で尊敬と信頼を受ける韓国人のグローバルリーダーが数多く排出され、国際社会での注目もさらに高まることだろう。それに恥じない韓国社会となることを願いたい。(S)