韓国ドラマ「冬のソナタ」を契機とした韓流が2003年に始まって、ことしは10周年になる。
先日、千葉の幕張メッセで行われた韓流10周年人気投票では、「冬ソナ」主演俳優のペ・ヨンジュンが、名誉大賞とドラマ大賞・男性俳優部門グランプリを受賞した。羽田空港では約2000人の熱狂的なファンがヨン様を出迎え、韓流人気が現在も続いていることを示した。
この10年、韓流は日本人の韓国観を大きく変えた。韓国文化への関心が高まる中で、韓国に「親しみを感じる」日本人が急増した。また女性たちの韓国観光が急増し、さまざまな韓国製品のショッピングブームともなった。さらに韓国語への関心も高まり、学習者が急増した。
ペ・ヨンジュンは、「韓日がそれぞれ文化に関心を持ち、愛し、理解することでお互いに近づいた10年だった。韓流の未来は明るい」と振り返ったが、本当にその通りだと思う。
韓流は現在、ドラマから映画、K―POP、ゲーム産業、PSY(サイ)の江南スタイルと多様化し、世界全体に広がりつつある。
韓流を数字で見ると、ゲームが韓国文化コンテンツ輸出の半分以上を占める。世界の漫画市場では、韓国の漫画家が2位にランキング(ウェブ漫画と学習漫画は世界1位)された。
クラシック音楽や舞踊などでも、世界的なコンクールで入賞する韓国人が増えるなど、韓流は韓国社会発展にも貢献した。また韓国では「日流」と呼ばれる日本文化ブームが起きたが、それも韓流あってこそだろう。
最近、韓日関係の悪化が危惧され、ヘイトスピーチの問題なども起きている。だが、韓流のすそ野は広がっており、国民レベルの友好はもはや崩れることはないだろう。
今後、新たな韓流を期待したい。それは歴史や文化など、より深く韓国理解につながるものに違いない。(L)