第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が、2日に開幕する。野球の世界一を決める国際大会で世界16カ国が出場する大イベントだ。韓国は第1回大会(06年)で4強、第2回大会(09年)は準優勝に輝いた。
特に第2回大会では日本と決勝戦を戦い、延長戦の末に3対5で敗れたものの、両国ファンが激闘に熱中。また韓国プロ野球のレベルの高さを世界にアピールした。今大会はぜひ優勝してほしい。
韓国でプロ野球が始まったのは1982年で、今年が創設32年目になる。発足当時は光州事件から2年しか経っておらず、「こんな時代にプロ野球とは」との批判もあった。選手も不足し、日本プロ野球に在籍していた福士敬章(張明夫)、新浦寿夫(金日融)らに声をかけ、幾多の在日選手が韓国プロ野球入りし、技術を伝えた。
観客動員も順調に伸び、90年代半ばには観客500万人時代を迎えたが、97年の経済危機、チーム力の低下などでファンに飽きられ、02年には239万人まで激減した。危機意識を強めた野球界は、ケーブルテレビなどを利用した全試合生中継、若者をターゲットにした集客戦略に努めた。
また、08年の北京五輪優勝やWBCでの活躍もあって人気が盛り返し、遂に昨年は観客動員700万人を超えた。2015年には10球団体制となり、観客動員も1000万人を視野に入れている。このプロ野球人気を持続させるためにも、WBCでの好成績が大切だ。米国では関心がもう一つのWBCだが、韓日はライバルとして決勝戦を戦ったこともあり、関心が高い。
大リーグ入りした柳賢振、SKの金廣鉉の両左腕が不参加で投手力に不安は残るが、経験豊富な柳仲逸監督の采配、李大浩、李承燁、金泰均らの強力打線、強い集中力はどこにも負けない強みだ。韓国野球の底力を見せて、「世界最強」の称号を手に入れてほしい。(L)